ぼったくり商品にダマされるな!「買ってはいけない保険」全実名

各種保険の注意点を総チェック
週刊現代 プロフィール

がん保険の「死角」

がん保険は日本人の2人に1人ががんになる中で、すでに定番商品化。プロたちも「入っていい保険」と好意的だが、商品の選び方には注意が必要と指摘する。

「そもそも、保険金を出すか出さないかを決めるのは保険会社。その根拠となるのが約款ですが、約款に記載されていないと『払えない』と拒否されることがあるので要注意です。何社かの約款を見比べたところ、恣意性をできるだけ排除しつつ、保険金を幅広く支払えるよう工夫していると感じるのはアフラックです」(前出・内藤氏)

とはいえ、アフラックにも「死角」はある。エフピーウイング代表の監物裕一氏が言う。

「がん保険は商品によって、上皮内がんと悪性新生物で診断給付金に差が出る場合がある。転移などしやすい悪性新生物のほうが上皮内がんより給付金が高くなり、アフラックの『新 生きるためのがん保険Days』は、悪性新生物だと100万円出るのに、上皮内がんだと10%の10万円。同じく、メットライフ生命の『ガードエックス』は50%。一方でオリックスの『ビリーブ』は同額が出る。こうした条件をあらかじめ知っておかないと、支払い時にトラブルのもとになりかねない」

自分でそうした細かい設定を調べるのが面倒という向きには、「知る人ぞ知る画期的商品」を紹介しよう。ファイナンシャルプランナーの松木祐司氏が言う。

「かかった治療費を実額補障する保険で、セコム損保の『メディコム』とSBI損保の『がん保険』がそれ。保険料も安くて、SBI損保は、がん診断保険金がもらえる契約でも50歳で月々3330円。ともに費用が1000万円を超える可能性もある自由診療や先進医療にも対応している。治療費を気にすることなく最善の治療を選択できるように備えたいならばこれがお勧め」

加入中の「お宝保険」は残す

かつては各社の看板商品だったが、最近は商品の劣化が激しいのが終身保険。マイナス金利下で運用が難航し、予定利率の引き下げなど「実質値上げ」が続出している。

たとえば、明治安田生命は7月から『エブリバディ』の予定利率を0.5%から0.3%へ、同じように住友生命は『5年ごと利差配当付終身保険(一時払い)』を0.6%から0.5%へと改悪している。

「もはや運用商品としての魅力はありません。しかも、終身保険は基本的に『固定金利』なので、仮に数年先に預金金利が1〜2%に上がった時に対応できない。唯一、お勧めできそうな終身保険はソニー生命の『バリアブルライフ(終身型)』。保険料が安く、変額保険なので、インフレに弱いという終身保険のデメリットも克服できる。相続のときには法定相続人1人あたり500万円の非課税枠があり、相続税対策としても使えます」(前出・長尾氏)

終身保険でもうひとつ大事なポイントは、昔入った「お宝保険」は解約しないこと。ファイナンシャルアソシエイツ代表の藤井泰輔氏が言う。

「たとえばバブル期の終身保険には予定利率が5%台、'90年代でも2〜4%台の商品がある。自分の入っているのが『お宝保険』であれば解約せずに、その高利率の保険金をもらうべきです。営業マンが『もっといい商品がある』などと買い替えを勧めてきても、絶対に乗ってはいけない」

医療保険や定期保険などについては次ページの表で分析しているので、ご覧いただきたい。ひとつ選択を間違えれば、大損しかねないのが保険の怖ろしさ。決断はくれぐれも慎重に。