新橋「大地主女性」が突然の失踪〜周辺開発で地価高騰の最中、ちらつく"地面師"の影

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さらに奇妙な事態が発覚した。

昨年4月の段階で、登記上、Tさんは縁もゆかりもない東京・大田区のアパートに住所を移転したことになっていたのである。そしてこの住所移転の手続きが行われたのは、土地の売買が行われる直前だった。

Bさんが言う。

「Tさんは住所についても『住所移転なんてしていない』『そんな場所は知らない』と言うんです」

本人が知らぬうちに住所を変更され、その直後に土地が売買される——まさにミステリーだ。

だが、Tさん本人は戻って来てからも、土地の動きにもそれほど興味を示していなかった。Aさんが言う。

「帰ってきてからはワンカップの酒を飲んで酔っ払ってばかりでした。おカネがなくなったようで、うちにも私が不在の時に、『3万円貸してくれ』とやってきましたが、髪形はおかっぱ、服装はホームレスのようで、異臭がしたそうです」

自分の土地のことは放っておいて、Tさんはその日生活するためのおカネを得るのに必死だった。口座を持っている銀行でおカネを貸してくれと何時間もカウンターに居座り、110番されて、所轄の愛宕署の署員に保護されるということが何度かあったという。

だが今年の3月中旬、周囲を騒がせていた彼女は、それまでの騒動が嘘のように、新橋の周辺からプッツリと姿を消したのである。Bさんが言う。

「3月12日、彼女は酒でトラブルを起こし、愛宕署に保護されたのですが、そのまま帰すと、またどこかで別のトラブルを起こすということで、その日は彼女を自宅まで送ったのです。そしてその日以来、彼女は姿を消しました」