清原和博、松井秀喜、香川伸行……甲子園「歴代最強スラッガー」は誰だ?

週刊現代 プロフィール

バットの規格まで変えた中田翔のパワー

松井秀喜/'92年からラッキーゾーンが撤去されるも、桁違いのパワーを誇る松井には関係なし。明徳義塾の馬淵監督は「高校生の中に一人だけプロの選手が混じっていた」と語っている 〔photo〕gettyimages

植草 スラッガーといえば星稜の松井秀喜は外せません。体つきからして高校生離れしていました。

木嶋 星稜戦の球審をした方に聞いたことがあるのですが、「見逃したと思った瞬間にバットが出てきて、ギュンとスイングしてホームランにした」と。それくらいスイングスピードが速かった。

植草 あとはあの「風格」ですよね。例の5打席連続敬遠('92年夏の明徳義塾戦)の時も実況をしたけど、バットを放り投げることもしないし立派だった。結果的に評価を上げたと思うな。

木嶋 3年の春と夏で5本塁打した浪商の「ドカベン」こと香川伸行も存在感がありました。

植草 人懐っこくて、いいキャラをしていた。

木嶋 球審をしている時に、キャッチャーの彼に「(身体が)でかいなあ」と言うと、にっこりしながら「邪魔になりますか」なんて返してくる。

植草 怪我をしながらホームランを打ったとき、僕は「怪物・ドカベン香川」と言ったの。そうしたら、あとでそれを知った香川が「怪物になれました」と言って喜んでね。

中田翔/1年からレギュラーでその後はエースで4番。甲子園で4発、高校通算87本塁打の怪物 [photo]gettyimages

木嶋 規格外ということで言えば大阪桐蔭の中田翔の飛距離は圧巻だった。

植草 同じ大阪桐蔭で、2学年上の平田良介の1試合3発もすごかったけど、中田は1年生にもかかわらず、パワーだけなら平田以上だった。

平田良介/'05年は1試合3発を含む14塁打で夏最多記録。11打点、打率.409でベスト4に輝く[photo]gettyimages

木嶋 これは内輪話になりますけど、中田が活躍した時、高校野球連盟では金属バットの飛距離について議論していて、彼の打球を基準として、重さなどバットの規格を考えたんです。

植草 そんなこともあったんだ。甲子園通算6ホーマー(2位タイ)を放った上宮の元木大介も、高校時代はバリバリのホームランバッターでした。

木嶋 3年春は選抜大会タイ記録の3本塁打。でも決勝では優勝目前の延長10回裏にまさかのサヨナラ負けで頂点を逃した。

植草 夏はファウルかフェアかというフライを打って走らなかったことがあって、思わず実況で「走れ!」と言った記憶がある。自由奔放な選手だったけど、バッティングは本当に非凡でした。