いつまで高校球児の"肩"を酷使し続けるのか? 元大リーガーが斬る「甲子園」の大問題

「志願の連投」は美談じゃない!
長谷川 滋利 プロフィール

これが甲子園改革素案だ!

では、投手の肩を守るためにどのような対策が必要でしょうか。

球数制限もアイデアのひとつでしょう。2番手から5番手くらいまでの投手登録や登板の義務化の案も出ています。

ただ、どれも抜け道は存在します。例えば球数を制限すると「ファウルでいくらでも粘ってエースをひきずり降ろしてやれ」という戦略というか小手先の技術で、野球そのものの面白さが損なわれる危険性があります。

なのでいっそ、大会自体を長期化したらいいのでは、と僕は思います。

具体的には夏休みに入ってすぐ、7月の後半から8月頭にかけて1-3回戦を戦い、準々決勝からは週末開催にすれば中6日、悪くても中6日で投手は休養をとれます。準々決勝は土日で2試合ずつ開催にすれば、阪神タイガースはナイトゲームをできますし、いいことづくめですね。

また、勝ち残った学校の交通費などは高野連が負担する。もともと甲子園の外野は無料ですから、ここに課金すればいいと思います。あれだけ面白いゲームを観戦できるのだから文句を言うファンはいないでしょう。

また、「これが代表校の交通費になるんだ」という意図があれば、ファンにも「我々が選手の肩を守っているんだ」という自覚が芽生えるかもしれません。

日本のスポーツ界は、特にアマチュアスポーツに対して「このアスリートを守ろう」というファンの意識がアメリカに比べるとまだまだ希薄です。

甲子園という大きなコンテンツから意識改革を起こせば日本のスポーツは飛躍的によくなると僕は信じています。