知っておきたい「万能薬ステロイド」の重大リスク

副作用のオンパレード
週刊現代 プロフィール

ほかにもメニエール病にも効きますし、出血を止める血小板の機能を亢進させるため、事故で大出血をしている患者にも使用されることが多い。

ですが、こうした短期間の服用での劇的な症状の改善効果がある薬は、その分、長く使い続けることには大きなリスクが伴います。ステロイドは、いわば副作用のオンパレードなのです」

実際、副作用を挙げていくと、代表的なものだけでも以下のようになる。

・糖を合成する働きを高めるため糖尿病になりやすくなる
・免疫力が低下し感染症にかかりやすくなる
・血小板の機能を亢進させるため血栓症になりやすくなる
・白内障が進行する

骨がスカスカになる

ほかにも、胃潰瘍、副腎不全、多毛症、湿疹、ムーンフェイス(顔の膨張)、骨粗鬆症、緑内障、動脈硬化、高脂血症——挙げれば切りがない。

ほかにも、おそろしい副作用として、「大腿骨頭壊死」という症状がある。'03年、香港や中国でSARS(重症急性呼吸器症候群)が大流行した際には、患者に対して抗ウイルス剤とステロイド剤が併用されたが、その副作用によって数十人という人々がこの症状に苦しむ事態となった。整形外科医が言う。

「ステロイドは多用すると、骨に血液が循環しにくくなる症状を引き起こします。この影響を受けやすいのが股関節の大腿骨頭、つまり太ももの付け根にあるボール状の骨です。ここがスカスカになって潰れてしまい、激しい痛みを感じた患者が駆け込んでくることがあります」

あまり知られていないが、ステロイドは精神にもダメージを与える。前出の石原氏が言う。

「不眠症や多幸症、うつ症状を発症します。私の知人は、アトピーで長い間ステロイドを飲んでいましたが、精神的に不安定になり、うつ症状を発症することがありました。最終的に自殺してしまいましたが、私はステロイドがきっかけだったのではないかと疑っています」

ステロイドは外用薬としても使用され、経口薬ほどは副作用がないといわれることもあるが、そうとも限らない。

アトピーなどの治療に使われ、当初の効果は劇的だというが、これも使い続けると、「ステロイド性皮膚炎」になることがある。皮膚が黒く、薄く、ただれたようになるのだ。

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