自民党の「情報参謀を務めた男」が、都知事選「ネットの最終情勢」を徹底分析!

ネットは「勝者」を知っている?③
小口 日出彦

「評判」では増田氏が急上昇

情報分析の視点から見た3つの事実がある。

1.7月18日(月)~同22日(金)までテレビ報道量トップの位置にいた都知事選のトピックは、23日(土)~25日(月)にかけては「ポケモンGO」のニュースに押し下げられ、26(火)からは「相模原市・障碍者施設殺人事件」に圧倒された。つまり人々の関心事の中で都知事選の印象は薄まった。

2.選挙戦前半の7月15日から同21日までと、後半の同22日から28日までの二つの期間について主要3候補者の口コミ量を比較すると、すべての候補の口コミ量が減少傾向である。前半と後半の境目の時期に、小池氏は「病み上がり」発言が取り沙汰され、鳥越氏は「文春スキャンダル」があったが、ネガティブな口コミを含めて、口コミ量が激増するようなことはなかった。

3.ブログの書き込みがポジティブな内容なのか、ネガティブな内容なのかに着目して評判分析を行った結果、主要3候補の評判は、それぞれ「良い」「悪い」が輻輳している。ただし、選挙戦終盤に近づくにつれて小池、鳥越2候補の評判は、横ばいながら「悪い」方にさがりつつある。増田候補は、選挙戦最終週に入って「良い」方にアタマひとつ抜けた傾向を示している。

(ネットチャート②)

都知事選に関するテレビ報道量が7月22日を境に縮んだ原因には、明らかに「文春スキャンダルに対する鳥越陣営の刑事告発」という動きがある。スキャンダルを暴露した方・された方両方のコトの真偽・良し悪しにかかわらず、法的な手続きがとられてしまうとテレビは報道しにくくなる。

そこに「ポケモンGO」という軽くて食いつきがよく、かつ広がりもあるトピックが登場してしまっては、政治は負ける。

さらに週明けに「障碍者施設での大量殺人」という重大事件が発生してしまって、ますます都知事選の報道量が抑圧された。7月26日と27日の相模原事件の報道量は、総報道量の47%、50%を占める巨大な集中報道となり、人々の関心のほとんどはこの事件に向いたはずだ。