独占!巨泉さん家族の怒り「あの医者、あの薬に殺された」~無念の死。最後は寝たきりに

始まりはモルヒネの「誤投与」だった
週刊現代 プロフィール

見かねた寿々子さんと哲也さんはがんセンターの片井均医師と、長年にわたり巨泉さんを診てきた若山芳彦医師に連絡。二人の先生は異口同音に「痛み止め(モルヒネ)の使用法に問題がありそうだ」と、再入院をすすめた。

だがこの在宅医は、「薬を中止しよう」とは言わなかったという。

「毎日自宅には来るのですが何もしない。こんなにフラフラになって意識が混濁しているので、普通の医者なら『おかしい』と思うはずなのですが……。付き添いの看護師が脈を測ったりはしていましたが、この医師が問診することは、ほとんどありませんでした。それでいて『早いなあ、(寿命が)1~2週間になっちゃったかなあ』と言うのです」(哲也さん)

不信感を募らせた哲也さんが、知人に調べてもらったところ、この医者は元々「皮膚科の専門医」だったことが判明したという。それが現在は緩和ケアの病院で院長を務めていたのである。

この時点で寿々子さんと哲也さんは、「この在宅医に診てもらうのをやめよう」と決心していた。

好きなことをしたかったのに

ところが薬を服用してから5日目、在宅医から「今日がヤマです」と突然告げられた。

「最初は2~3ヵ月と言っていたのに、急に『今日が危ない』ですからね。翌日、別の病院に入院することを伝えても『そうですか』としか言わない。

もしあのまま薬を使い続けていたら、間違いなく死んでいたと思います。

処方する前から量がおかしいとは思わなかったか?素人では分かりませんよ。自宅には使わなかった30日分以上の薬が残っています」

巨泉さんのコラムの最終回には、こう記されている。

〈翌11日の朝、若山先生が同乗してくれた弟の車で家を出たのだが、突然ボクの意識は飛んだ。そのとき若山先生が的確な指示を出してくれて、途中の病院に緊急入院の形で担ぎ込まれたという。たった5日間で意識も薄れ、歩行もままならぬ体になったのだから恐ろしい事だ。

モルヒネ系の痛み止めの薬は体内に蓄積される事で知られるが、がんセンターではボクの体力に合わせて使っていたようだ。普通の病院なら、がんセンターからの資料を読めば理解できた筈なのだが、何故だか大量に渡されたのである。何しろ九死に一生を得たのだが、82歳の老人には大打撃であった。結局、緊急入院になったために、ノーチョイスで救命処置を受ける事になってしまったのである〉

結局巨泉さんは、集中治療室を出ることなく、息を引き取った。コラムの最終回が掲載された直後、この在宅ケアの医師から寿々子さんと哲也さんに連絡があったという。