「恋愛工学」男の欲望をすべて叶えるこのテクノロジーは、ここまで進化した

藤沢 数希

人生を変えたい、という人に

さて、今後、恋愛工学は、どのようなものになっていくのだろうか。正直、私自身が一番よくわかっていないのかもしれない。しかし、科学の多くの偉大な発見が、まったく先が見えないような向こう見ずな研究プロジェクトに科学者たちが果敢に挑戦したことによって、また、ときに偶然によってもたらされてきたことを考えると、それはもっともなことだろう。

アインシュタインの言葉を借りれば、もし自分が何をしているのかよくわかっているのならば、それはもはや「研究」とは呼べないのだ。私ですら、恋愛工学の全体像を把握できず、また、今後どのように研究が進んでいくのかを予見できないことこそが、この恋愛工学という新しい学問の本質なのかもしれない。

今回のコミック版の発売に関しては、我々のコミュニティは大きなリスクを冒しているのかもしれない。このコミックにより、これまで秘密のベールに包まれていた恋愛工学の数々のテクノロジーが赤裸々に描かれてしまっているからだ。

そして、気軽に読んでしまった人の恋愛観を根本的に変えることになってしまう。一度、恋愛工学の世界を知ってしまえば、二度と元の世界に戻ることはできないのだ。現代人が、もはや中世の人たちが信じていた地球平面説や、多くの邪術を信じることができないように。

だから、まだ、恋愛工学のことを知らない人は、このコミックは読まないほうがいい、というのが私の正直な感想だ。それほどまでにこの物語は鮮烈なものだ。異性にモテたり、経済的に豊かになることによって、失うものもまたある、ということだ。だからこそ、本当に人生を変えたいという人にだけ、このコミックを手に取ってもらいたい。

コミック版『ぼくは愛を証明しようと思う。』は絶賛発売中(amazonはこちらから)