若い医者ほどやりたがる……内視鏡・腹腔鏡手術は危ない!

開腹よりもはるかに難しいのに
週刊現代 プロフィール

「開腹して実際に手で触れれば、どこに異常があるかも分かりやすいし、術中の変化にも対応しやすい。手術器具の自由度も大きいですからね。

またがんを切り取ったあとに臓器などを縫合しますが、これも内視鏡だと案外難しい。しかも縫合が不完全だと感染症などの合併症を引き起こし、術後数日で亡くなる患者さんもいます」

これほどまでに危険性がある内視鏡や腹腔鏡手術だが、にもかかわらず腹腔鏡手術をすすめてくる医者は後を絶たない。それはなぜか。

前出の森氏は「特に若い医者は腹腔鏡手術をやりたがる」と言う。

「というのも日本内視鏡学会では手術の回数によって認定医、指導医というお墨付きをもらえるからなんです。だから皆、一例でも多く腹腔鏡手術をやろうとするのです。虫垂炎でもわざわざ腹腔鏡でやる医者がいる。中には『腹腔鏡しかやったことがない』と平気で言う若い医者もいる」

腹腔鏡しかできない医者が増えると、いざ手術中にトラブルが起こった際に対処できない可能性が高い。

「腹腔鏡の手術の最中に出血が多かったり、術前の予測に反した場合は、開腹手術に切り替えるのですが、この移行率が高いのは悪いことではない。患者のためにも無理しないことです。でも開腹手術の経験が少ない医者はそれができない。これは患者にとって非常に怖いことですよ」(森氏)

医者の功名心を満たすために「実験台」にされたのでは、患者としてはたまったものではない。

「週刊現代」2016年7月2日号より