広島カープ「新・黄金時代」がやって来た!現役コーチたちが明かす「最強打線」の秘密

25年ぶりリーグ制覇へ
週刊現代 プロフィール

昨年、ヤンキースからの高額オファーを蹴って復帰した黒田博樹や阪神の主砲を長らくつとめた新井の加入もあり、24年ぶりの優勝を期待されたが、ふたをあけてみれば4位。優勝どころか、クライマックスシリーズ(CS)出場すら逃した。

3位・阪神とは負け数が同じで、勝利数の差はわずか1。チャンスを再三つくりながら、あと1本が出ない、得点力不足に泣いた。昨年までの内野守備・走塁コーチから、打撃コーチに配置転換となった石井打撃コーチが明かす。

「去年の反省もあるので、緒方(孝市)監督とも話をして、今年はとにかく『1点をもぎとる』ということをテーマに昨年秋のキャンプからやってきました。選手の兄貴分的存在になれる35歳の東出コーチ、34歳の迎コーチに技術的なことは任せて、僕は『どうやって攻撃すれば、勝利につながるか』ということを選手に伝えてきました。

バッティングの技術があがって、クリーンヒットが続けば見栄えはいいかもしれませんが、それが手段のすべてではない。状況によっては内野ゴロを打つだけで1点が入る。そういった意識づけをしてきました」

菊池はどこが変わったか

そのため、石井コーチが秋の宮崎・日南キャンプ、春の沖縄キャンプにかけて取り組んだのが、勉強会だった。キャンプの休日。スイングチェックの前に必ず、30分ぐらいの時間をかけて行った。

「選手にお題を出すんです。たとえば『ノーアウト三塁の状況です。それをヒットなしでどうやって点をとりますか』と。

そこで選手を指名して、答えてもらう。主力選手が集まる春のキャンプも新井やエルドレッド以外の選手は、全員参加を求めた。その中で、状況に応じた自分の役割を理解してほしかったのです」

ヒットを重ねられることが理想だが、相手投手がエース級になればなるほど、1点が重くなる。その1点をとるために、ヒット以外にも、手段がある。選手の意識の幅を広げたかった。

「6月12日の楽天戦では、1点リードの2回、ノーアウト満塁からルーキーの西川(龍馬)、磯村(嘉孝)は内野ゴロに倒れましたが、それで2点とった。試合は中盤に同点に追いつかれ、最後は負けてしまいましたが、コンスタントに試合に出ていない2人の選手によって、ヒット以外の方法でチームとして点をもぎとってくれたことは評価したい」

今季、1番・田中、2番・菊池、3番・丸は不動。それぞれに役割がある。