“誰がやっても同じ”仕事をしないために〜新時代の変革者たちに学ぶ、未来をつくる「5つの法則」

瀧本 哲史

人間から機械へ。この流れは、きっぷ切りの駅員さんに限った話ではない。

ある調査によると、この先10~20年のあいだに、働く人の約半分がロボットに仕事を奪われかねない、という試算が出ている(野村総合研究所発表)。

たとえば、日本人ならではの「匠の技術」が評価されてきた工場労働者。彼らの仕事は、すべてロボットに取って代わられる。「匠」たちが何十年もかけて身につけてきた技術も、コンピュータが一瞬にしてコピーしてしまう。しかもロボットは、「お腹がすいた」とも「休みがほしい」とも言わない。「給料を上げてくれ」と文句を言ってくることもない。24時間黙々と働いてくれる、最強の労働者だ。人間に勝ち目はないだろう。

さらに人工知能の発達によって、コンピュータの頭脳は、人間の脳を超えはじめている。チェス、囲碁、将棋などの名人クラスを次々と撃破するコンピュータは、やがてオフィスのなかにも進出してくるだろう。事務や経理は、奪われやすい仕事の筆頭だ。

その他、タクシーやバスの運転手は自動操縦装置に仕事を奪われるだろうし、警備員や清掃員の仕事などは、明日ロボット化されたとしても不思議ではない。

ロボットがものをつくり、ロボットがものを売る社会。ロボットに監視されながら、ロボットの命令に従って生きる社会。そしてロボットに仕事を奪われた失業者たちで、街がいっぱいになる社会。そこにあるのは、「希望」だろうか、「絶望」だろうか?

たとえ絶望であっても、目を閉じてはならない。しっかりと現実を直視しよう。

世界全体を巻き込んだ「安い人が選ばれる時代」。

人間さえも必要としない「ロボットに仕事を奪われる時代」。

これは、いまきみたちの足元で動いている、「現在進行形の未来」なのだ。

そんな未来に、どう立ち向かえばいいのか?

残念ながら大人たちは、その答えを知らない。