18歳、本当に選挙に行くと思いますか?~自民党青年局の議員にホンネを訊いてみた

あるべき姿に戻す

学生 若者を中心とした将来世代に向けた政策をきちんと実行して頂けるのでしょうか。例えば村井議員のホームページには「幼稚園・保育園の整備や幼児教育の無償化で、子育てしやすい環境を整備」「グローバル人材育成のために実践的な英語教育や英語留学を促進」などが掲げられていますが、国家財政が厳しくなる中、本当に実現できるのでしょうか。

村井 現在の政策は、高齢者への配慮が強くなっていて、若者に向けた政策になっていない点はあると思います。シルバー民主主義になっている現実は否定できません。それをあるべき姿に、改革していきたいです。

改革の基本的なテーマは少子高齢化を見据えた「人生100年時代」だと考えています。日本の働き方は60~65歳まで同じ会社で働く終身雇用が基本です。新卒採用、年功序列賃金、定年制という3つが日本の経済社会を支えている大枠です。しかし、これらは限界がきています。

新卒採用はいい面もありますが、新卒で採用されなかった若者は、いい会社、働きたい会社に、なかなか就職できない現実があります。だから、みなさんのように就活を目前にした学生が焦っているのです。

例えば皆さんが起業して5年間で失敗したとします。28歳になり「やっぱりこの経験を生かして商社で働きたい」と思い大手商社の門を叩いたとしても、おそらく入社は難しいでしょう。いろいろな会社が中途採用を始めていますが、広い門とは言えません。だから、失敗した人の経験を評価して採用する仕組みも必要だと思います。

年功序列賃金は、在職年数が増えるほど、給料や退職金が上がる仕組みです。そうすると、やる気のある若者は待遇面で、恵まれないと感じてしまうかもしれません。すでに能力があり、高い給料が稼ぎたい若者は海外の企業に入社してしまいます。

一方で、年功序列賃金があると、優秀な人材もリスクを取って転職しなくなります。同時に、本当は他の企業に移ったほうが活躍出来る人も、会社にしがみつく傾向があります。

このように、年功序列賃金は優秀な人材を1つの企業の中に塩漬けにしてしまう仕組みなのです。さらに、定年制があるが故に、まだまだ働く意欲も能力もある方も労働市場から出て行く必要があります。これらは、社会全体で見ると、大変もったいないことです。

私は、こうした働き方の仕組みを改革するのが、一番の肝だと思っています。75歳でも働ける人がたくさん増えれば、将来的には、年金の支給開始年齢も75歳まで引き上げることが出来るかもしれない。そうなれば、財源が生まれます。

この財源を使い、今本当に必要で足りない部分にお金を使うことができます。例えば、保育士さんの待遇を改善、保育園の数を大幅に増やせば、子育て世代が社会で活躍できるチャンスが広がります。

学生 最後に、若者たちに向けて一人の政治家として伝えたいことはありますか

村井 若者には、なんでもいいのでリスクを取ってほしいです。ビジネスでもいい、仕事と子育ての両立でもいいです。リスクを取るということは、挑戦することです。お年寄りでも頑張っている方は沢山いますが、若者にしかできないこともたくさんあります。いつの時代でも世の中を変えるのは若者のエネルギーと覚悟です。

例えば、スティーブ・ジョブズはiPhoneを作って世界を変えました。2000年ぐらいの時に、私の大学の同級生でもiPhoneの仕組みと同じようなことを言っている人がいました。同じようなアイディアを思いついた人は、たくさんいたと思います。しかしスティーブ・ジョブズはiPhoneを作るために、資金を調達、人材集めというリスクを取って実際に動いたんです。

結果、物凄い富がアメリカに生まれました。そこまで大きい話しではなくていいのですが、それぞれの立場で失敗から学ぶことはたくさんあると思います。若者には、ぜひリスクを取って挑戦してほしいです。

構成/嘉悦大学ビジネス創造学部小野展克研究会
編集/加藤玲香 布施千奈 小澤栞 川口茜 花岡美咲 伊藤大八       

写真/吉岡誠也 新田雄己