習近平が次に粛清する「超大物」の名前〜5年に1度の党大会に向けた権力闘争が始まった

ターゲットは中国最大の親日派!?
週刊現代, 近藤大介 プロフィール

また、4月末から7999万人の中国共産党員全員に、計1万5000字もある共産党党規を手書きで書き写すことが義務づけられた。「中国を指導する」共産党員たちは、5月のメーデーの3連休も、6月の端午の節句の3連休も、ひたすら無味乾燥な党規の「筆記」に明け暮れた。

狂信的な毛沢東崇拝運動だった文化大革命の開始50周年にあたる5月16日には、江西省の南昌鉄道の若い修理工夫婦が、結婚式の夜にも、礼服姿で共産党党規を必死に書き写していたという「美談」が、共産党系メディアによって写真付きで流布された。

このように習近平主席を、かつての毛沢東主席のように個人崇拝していこうというキャンペーンは、習近平主席の誕生日に向けて、ますます盛り上がりを見せている。

潜伏する「打虎隊長」

こうしたキャンペーンの背後にあるのは、来年秋に控えた、5年に一度の第19回中国共産党大会である。この党大会で習近平主席は、「プーチンのロシア」を手本にした「習近平の中国」の確立を目論んでいるのだ。

これを実現すべく、習近平主席の右腕として暗躍しているのが、「打虎隊長」(虎=汚職幹部を打倒する隊長)の異名を取る王岐山中央紀律検査委員会書記(共産党序列6位)である。二人は青年時代に、陝西省の寒村で寝食をともにして以来、40年以上の仲だ。

王岐山書記は、この3年半というもの、最大最強の長老・江沢民元主席(89歳)の側近たちに、「腐敗分子」のレッテルを貼って、次々に粛清していった。公安(警察)利権を一手に握っていた周永康前常務委員(共産党序列9位)、人民解放軍の「二枚看板」と言われた徐才厚、郭伯雄両元中央軍事委員会副主席らも、容赦なく投獄した。

そのため、政治に敏感な中国人は、王岐山書記の消息がしばらく途絶えるたびに、「大老虎」(大幹部)が捕まる前兆に違いないと、察知するようになった。

そんな王岐山書記は、今年4月20日以降、実に47日間にもわたって身を潜めた。ようやく6月7日になって、北京で開かれた幹部同志との座談会に出席した模様を、中国中央テレビが報じた。

王書記のこれまでの「最長潜伏期間」は24日。それだけに、その2倍もの間、動静が伝わらなかったのは、新たな、そして特大の「大老虎」を狙っていると見るのが自然である。

それは一体、誰なのか?