公園で牛と闘う特訓をしていたら、日本一の空手家になっていました【最強さん、いらっしゃい!第二回】佐竹雅昭・前編

細田 マサシ

いろんな悪をみた

──ハリウッドスターでしたもんね。最初の夢は。
佐竹 それで関西テレビや他のところに就職断りに行ったんです。「俺は正道会館の職員になって、空手漬けの毎日を送ろう」と。石井館長にそのことを伝えたら「そうか、じゃあ、給料はこれだけ出す」って言って、パッと手のひらを出すんです。「うわ、50万くれるんやあ」って思って。

──初任給で月給50万ってめちゃくちゃいいですよね!
佐竹 そしたら5万だった(笑)。

──ガハハハ!
佐竹 給料日が楽しみだなあって思ってたら、薄っぺらい封筒一枚渡されて……でも、今にして思えば有難いですよ。良い勉強できたなあって思うもん。とはいえ、生活費もなんとかせなあかんから、全日本大会の優勝賞金が100万でしょ。それを十二等分して生活費に充ててた。あとはパチプロ(笑)。

──マジですか!
佐竹 だからこの時期は荒んだ暮らしをしてましたねえ。いろんな「悪」も見てきたなあ。だから絶対悪に落ちないし、悪に落ちそうな人がいたら、適切な助言もできる。そういう部分を見てきた時代ですね。

(後編ではK-1、総合格闘技の裏側が明かされる! 後編はこちらhttp://gendai.ismedia.jp/articles/-/48894

細田マサシ 放送作家。71年生まれ、鳥取県出身。CS放送『サムライTV』でキャスターをつとめたのち放送作家に転身。担当番組は『5時に夢中!』(東京MX)。主な著書に『坂本龍馬はいなかった』(彩図社刊)。現在メールマガジン『水道橋博士のメルマ旬報』で『格闘技を創った男~プロモーター野口修評伝~』を連載中