公園で牛と闘う特訓をしていたら、日本一の空手家になっていました【最強さん、いらっしゃい!第二回】佐竹雅昭・前編

細田 マサシ

「DO!エンジョイ空手」

──確かにそうなんですよね、それは。
佐竹 ちなみにその人と会うたのは、その一回きり。でも最近フェイスブックで再会するという奇跡! SNSも馬鹿にでけへん(笑)。

──それも凄い話ですね。
佐竹 そこから、「よし、どんどん、人に笑われてやろう」と思って、学校の休憩時間はずっとトレーニング! 一時間目終わったら腕立て。二時間目終わったら腹筋。三時間目終わったら逆立ち。で、四時間目終わったら弁当食べて昼休憩でしょ。その時間、クラスのみんなは庭球野球やったりサッカーやってたんですけど、僕はひたすら懸垂やったり、蹴りの練習ですよ。それは高校に進学してもずーっと続けた。

──それは凄い。
佐竹 これは大学に進学してからの話になるけど、別の高校から来た奴が「佐竹って、あの佐竹か」って言うんです。「話は聞いてる」って(笑)。

──ガハハハ! でも本当にそれを実践するのは凄いですね。
佐竹 だからね、恥にも二つあると思っていて、してはいけない恥は「羞恥心」。していい恥は「廉恥」。かかないといけない恥のことなんです。それを破るのが「破廉恥」でしょう。だから破廉恥は駄目なんですよ。

──なるほど! で、当然ながら空手の道場にも通い始めるんですか?
佐竹 そうですね。高校生のときですね。「本だけ読んでても強くならんわ」と。それで、最初は極真に通ったんです。福島区にあった極真総本部直轄道場。師範は若獅子寮出身のごっつい体の人でした。

──晴れてマス大山の孫弟子になるんですもんね。
佐竹 とにかく「押忍」の縦社会で、白帯は組手もやれない。それでも必死にやっていましたよ。休みの日はウチの実家の裏にある吹田市北千里体育館のウェイトトレーニング場でひたすら練習。器具がめちゃくちゃ充実していて。1回50円で使い放題。だから関西中の名のある格闘家がウェイトの練習に来ていたんです。

──本当に武道の道を歩み始めたんですねえ。
佐竹 そんなときに友達が「おい佐竹、なんか正道館っていう空手道場みたいなんやけど」っての一枚のチラシを持ってきて。当時、正道会館は正道館っていうてたんです。「なんやこれ」って思ってね。「DO!エンジョイ空手」って書いてあって、「何がDO!エンジョイ空手やあ!」って(笑)