新井浩文、ピエール瀧、吉田鋼太郎…いま気になる名脇役の涙の「下積み時代」

テレビを面白くする「いぶし銀」
週刊現代 プロフィール

三宅と同じ劇団ナイロン100℃に所属する犬山イヌコが語る。

「下町に住んでいたからか、気質も下町っ子でね。寅さんみたいに人情に篤いんですよ。みんなでニコニコ歌う場面があるのですが、三宅さんだけお芝居の途中だというのに感極まって泣いちゃったんです。それからずいぶん『三宅が泣いた』と言われ続けましたが、それくらい人情家で感性が豊かなんです」

俳優になろうと決めた時、三宅は「親子の縁を切ってもいいから、芝居をやっていきたい」と母親に電話で打ち明けた。すると、「一人息子がやりたいと言っていることに反対なんてしないのに、どうして、『親子の縁を切ってもいい』なんて言うの」と泣かれたこともあるという。

主役は「顔」で決まる部分もあるが、脇役には滲み出るような「味」が必要だ。だからこそ、どんな下積み時代を経験したかが、より濃く演技に映し出される。今、テレビを面白くする「いぶし銀」の男たちが、それを教えてくれている。

 

「週刊現代」2016年6月11日号より