新井浩文、ピエール瀧、吉田鋼太郎…いま気になる名脇役の涙の「下積み時代」

テレビを面白くする「いぶし銀」
週刊現代 プロフィール

「当時の新井の印象は何とも言い難いけど、今どき有名になりたいだけで、裸一貫上京してくるなんて、珍しい子だなと思ったのを覚えている。

俳優として見どころがあるかどうかは、正直分からなかったが、とにかく話していて面白かった。上手く言えないけど『欲望に羽が生えている』という感じかな」(荒戸氏)

荒戸氏に気に入られた新井は、『ツィゴイネルワイゼン』に出演していた実力派女優・大楠道代を紹介され、彼女の付き人となる。

20歳で役者の世界に飛び込んだ新井は、下積み生活をしながら、オーディションに参加。

「大楠さんの元にいる間、収入もなかったけど、弱音は吐かなかった。俺はよく『演じている間は壊れろ。バカになれ』と言っていたんだけど、それをあいつはちゃんと実践できる奴だった」(荒戸氏)

そして'01年、22歳の時、映画『GO』(主演・窪塚洋介)でついにスクリーンデビューを果たす。

物語は、日本の高校に通う高校生が在日コリアンであることに葛藤し、恋愛や友情を通じて傷つきながらも、自分自身を模索する青春群像劇だ。ちなみに新井自身も、在日コリアン三世であることをカミングアウトしている。

その後、北野武監督の『血と骨』('04年)、『アウトレイジ・ビヨンド』('12年)などにも出演し、存在感のある演技で高評価を受けた。

一方私生活では、酒とギャンブル(パチンコ、麻雀)をこよなく愛し、二階堂ふみや夏帆と浮き名を流すなど「モテ男」としても知られる。

 

努力は人に見せない

女性からも圧倒的人気を集める新井だが、学生時代は自他ともに認める卓球少年だった。青森県立弘前実業高校時代は全国大会にも出場している。

新井の一年後輩でモデルとして活躍するYUUKI(ユウキ)が当時を振り返る。

「新井先輩は高校の一つ上の学年です。私たちの高校の卓球部は県内でも指折りの強豪校だったんですが、新井先輩はキャプテンでしたので、目立つ存在でした。ただ、今みたいにモテるイメージはまったくなかった(笑)。髪型も短髪でオシャレなイメージじゃなかったし、ひたすら部活に打ち込んでいた印象が強いですね」

卒業後は、日本映画学校への進学を希望していた新井だが、遅刻が多く、担任から「推薦できない」と言われたため断念し、そのまま高校を中退してしまう。