日本の大企業に巣食う「根深い病魔」の正体〜唯一の処方箋は「組織の民主化」しかない!

東芝、シャープ、三菱自動車…
辻野 晃一郎 プロフィール
〔photo〕iStock

社員の自主性や倫理観を尊重するグーグル

しかし一方で、いわゆるネット時代やデジタル時代には、これまでの産業革新の時代とは異なる経営スタイルやワークスタイルが求められており、それを踏まえた企業変革が急務であることについては、日本の大手企業の認識がまだ甘いように感じる。

ネットやデジタルは技術を民主化した。最先端のテクノロジーはクラウド経由で従来よりもはるかに安いコストで利用できるようになった。それに合わせて、本来、企業も民主化しなければならない。

すなわち、従来のような、自社単独の組織力に依存したクローズドでトップダウン型のスタイルからは脱却して、現場の社員一人ひとりの創造性やモラルを最大限に活かした「オープンでフラットな組織」に変容させていかねばならないのだ。

階層や縦割りはできるだけ排し、現場に大幅な権限委譲を行なわねばならない。現場は現場で、受け身体質から脱却して、自らの自主性を大切にした働き方に転換することが求められる。

ネット時代の申し子であるグーグルは「グーグルが掲げる10の事実」をホームページに掲載している。その四項目めは「ウェブ上の民主主義は機能します」であり、六項目目は「悪事を働かなくてもお金は稼げる」である。

社員の自主性や倫理観が尊重され、フラットな組織でスピーディにイノベーションを起こす。不正等の問題も発覚しやすく、いざというときには自浄作用が上手く機能する。

いわゆる「Wisdom of Crowds」が企業の成り立ちの最初から構造的に組み込まれているのだ。