ダルビッシュ圧巻の復活劇に思う、プロフェッショナルのあるべき「態度」

コリジョン・ルールの本当の論点は何か
スポーツコミュニケーションズ, 上田哲之

で、かんじんの前田だが、なんと初回にピッチャー返しの打球が右手甲を直撃し、手負いの状態である。根性で続投していたが、いかにも苦しい。

右手甲を赤く腫らして力投する前田健太〔photo〕gettyimages

これは、たぶん、捕手が賢かった。随所にカーブを交えてリードしたのである。右手甲が腫れ上がっている状態だから、手首も固くなるだろう。カーブを多投させて、手首をほぐしながら、得意のスライダー勝負で、なんとか5回まで無失点で投げきり、4勝目をあげた。

“野球は格闘技”の弊害

結果として、気分のよい日曜の朝になったのだが、この日、ドジャースで目立ったのは、2本のホームランを放ったチェース・アトリーである。

彼は走者として出塁したとき、相手野手に激しいスライディングをすることで知られる。昨年、メッツの遊撃手ルーベン・テハダを二塁への激しいスライディングで骨折させた。これをきっかけに、メジャーリーグでは、今年から併殺崩しの危険なスライディングが禁止となった。

で、この試合、アトリーが打席に立った3回表、シンダーガードはアトリーの背中を通す快速球(160キロは出ていると見た!)を投げて一発退場を食らった。ま、審判は報復と判断したのでしょう。そのあと2本塁打して試合を決めるのだから、アトリーもいい根性をしている。

話は翌日にまでおよぶ。5月30日のドジャース-メッツ戦は、ドジャースがエースのクレイトン・カーショー、メッツは現役最年長投手バートロ・コローン。面白い対戦だが、3回表、ドジャースの攻撃でのことだ。

1死一、三塁と攻めて3番ジャスティン・ターナーがサードゴロ。サードよく捕って二塁送球。一塁走者は、二塁ベースにスライディング。併殺が崩れ、ドジャースが1点先行した。

問題はこのあとである。メッツのテリー・コリンズ監督が抗議し、ビデオ判定にもちこまれたのだ。

うーん。ベースカバーに入ったセカンドは、左足でベースを踏み、右足を三塁方向に大きく踏み出している。スライディングはその股間をめざしてなされているように見える。これ、危険と言えるのだろうか。

結果は、セカンドはアウト。打者走者の一塁はセーフ。三塁走者は生還が認められた。どのような理由による判定なのか判然としないのだが、ということは、結局、あのスライディングは危険とはみなされず、普通のフォースアウトという判断なのでしょうね。

要は、今季、日本球界でも大話題のコリジョン・ルール(衝突禁止)の問題である。今年はホームベース上の衝突禁止だが、来年からは、二塁上の危険なスライディング禁止ルールも、メジャーに習って日本も導入するのだとか。