プロ野球「継投の極意」は8回にアリ! 川口和久と西山秀二に聞く最強のバッテリー論

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二宮 清純, 川口和久, 西山秀二 プロフィール

川口: キャッチャー経験があるとバッターの感覚も分かるので、投手コーチとバッテリーコーチの話し合いは大切ですよね。僕も秦真司バッテリーコーチとよく話し合いをしましたよ。

二宮: ベンチ内のコミュニケーションも大切ですよね。

川口: 原監督には、試合前に継投のシミュレーションを毎回持っていきました。「先発をこの回で代えるなら、次はこの投手です」「5回まで行ったら、次はこの投手。6回まで行ったら、7回からは山口・マシソン・西村(健太朗)で行きましょう」とかね。

リリーフ陣が崩れた時のことなど、あらゆるパターンに応じられるように全て想定しておきました。そうすれば、こちらも試合中に慌てることなく、監督の継投に対しても意見を言えるんです。

二宮: 時間も少なくなりました。余談ですが巨人での現役時代、川口さんは長嶋茂雄監督から「ピッチャー、“あわぐち”」と呼ばれたことがありましたね(笑)。川口さんと阿波野秀幸投手が混ざってしまったんでしょうか。

川口: そんなこともありましたね(笑)。長嶋政権の時に投手コーチだった堀内恒夫さんは「ピッチャーは水野(雄仁)です」と言ったのに、長嶋さんが「ピッチャーは香田(勲男)」と審判に告げてしまったこともありました。リリーフカーに乗った水野は、そのまま降りずにブルペンに戻ってきたんですよ。僕はまだ広島にいたので、反対側からその様子を見ていて、おかしくてゲラゲラ笑ったな(笑)。

DeNA今永に期待

二宮: まさに“ミスター伝説”ですね(笑)。最後に、お二人が今季注目している選手を教えてください。

川口: 僕はDeNAの今永昇太です。彼は見た感じ体力もあるし、球質がすごくいい。ルーキーながらマウンド捌きが堂々としていて度胸もありそうです。課題は、左打者に対するインコースのコントロールを磨くことですね。

二宮: 今永は5月に入って4勝を挙げるなど、2年目の石田健太とともにDeNAを引っ張っています。西山さんは?

西山: 僕は選手というよりも、阪神全体ですね。阪神は活きのいい若手を積極的に起用するので見ていて一番面白い。これは今までの阪神にないパターンですよ。金本監督は若手を試合に出場させ、育てながら、なおかつ勝とうとしているんだと思います。

二宮: 今季のスローガンは“超変革”。チームに新しい風を吹かせていますね。

西山: ガラッと変わりつつあります。阪神の凄いところは、2軍に落ちた選手が1軍に戻ってくるとすぐに活躍するところです。金本監督と2軍の掛布雅之監督が共通のバッティング理論を持っているから、選手たちは戸惑うことなく結果を残せているんだと思いますね。

(了)