プロ野球「継投の極意」は8回にアリ! 川口和久と西山秀二に聞く最強のバッテリー論

山田哲人の封じ方、危険なプレーの伏線…
二宮 清純, 川口和久, 西山秀二 プロフィール

トリプルスリー男・山田を封じるには

二宮: お二人の古巣の広島は、チーム打率.272でリーグトップです。

西山: 去年は丸佳浩と菊池涼介が悪すぎましたね。丸は昨年のオフから打撃フォームを改造して、それが上手くハマっているようです。この2人が元気だとカープは強いですよ。

川口: 菊池と丸の活躍もだけど、今季好調な理由は田中広輔を1番に置いたことでしょう。去年まで田中は7番だったので、勝負を避けられることが多かった。一発の可能性がある田中よりも、後ろのバッターと対戦した方が安全だからね。しかし、1番だとそうはいかない。「田中・菊池・丸」の打順が、カープに良い流れを生んでいると思います。

二宮: 続いて東京ヤクルト。昨季、トリプルスリーを達成した山田哲人は、打率.332(リーグ3位)、16本塁打(同1位)、13盗塁(同1位)と今季も絶好調です。お二人がバッテリーを組むとしたら、どう山田を攻めますか?

川口: 山田はバットスイングが速く、インコースの捌き方がうまいので、外中心で攻めます。まずは外から入って、次に内を見せて、そして、再び外を突く。彼が強く振れないところを意識して投げることが重要です。

西山: 真っすぐはボール球しか使えないので、スクリュー系など沈む球で勝負します。そこに放らせるのが大変ですけどね。

二宮: 山田には苦手なコースが見当たりませんね。

西山: 彼は1試合に4~5打席あれば、必ず1本はヒットを打ちよるんですよ。この前、阪神の金本監督が中日の4番ダヤン・ビシエドに対して「逃げまくろうか」と言っていました。外国人バッターに対してはそれでいいんですよ。彼らは全打席フォアボールを選んでも、ホームランや打点を稼がないと評価されませんから。なので、ボール球でも打ちたくて仕方がないんです。

二宮: 広島のブラッド・エルドレッドなどは、その典型ですね。

川口: それは、外国人選手の契約に“フォアボール契約”が入っているかどうかです。日本で活躍したウォーレン・クロマティやロベルト・ペタジーニはボール球を振りませんでした。彼らの契約に“フォアボール契約”が含まれていたからだと思います。

二宮: そう言えば、横浜DeNAの久保康友はある外国人を指して「カウントが3ボールになると、焦ってボール球を振り始める。おそらくフォアボールのインセンティブが契約に入っていないんでしょうね」と語っていました。