伊勢志摩サミットに神経をとがらせる中国
〜怒り心頭で「報復」を準備中

近藤大介インサイドレポート
週刊現代, 近藤大介 プロフィール

ところで、オバマ大統領の広島訪問に関して、中国はある「報復」を準備中だと、北京から気になる消息が伝わってきた。それは以下の内容だ。

「9月4日に杭州で、習近平主席が主催してG20を開くが、その前日の3日が抗日戦争勝利71周年記念日にあたる。そこで習主席は、オバマ大統領以下、各国首脳たちを、杭州から車で2時間の距離にある南京大虐殺記念館に招待しようとしている。

戦争の被害者面している日本は、ナチスドイツと同等の加害者だということを示す目的だ。記念館には、多くの中国人を虐殺から救ったドイツ人、ジョン・ラーベ氏の記念館もあるので、習主席の『盟友』メルケル首相には、特に熱心に誘っている」

サミットを前に中国は日本への軍事的「攻勢」にも余念がないという。

「昨年は中国の戦闘機が日本の領空に接近してスクランブル(緊急発進)をかけたのが571回に上りましたが、最近は尖閣諸島近海への中国船の『挑発』が増えています」(防衛省関係者)

日中の水面下の攻防は続く。

こんどう・だいすけ/本誌編集次長。『現代ビジネス 北京のランダム・ウォーカー』コラムニスト。このほど『パックス・チャイナ 中華帝国の野望』(講談社現代新書)を上梓した

「週刊現代」2016年6月4日号より