小保方さんが受けた、瀬戸内寂聴「魂の救済」まだ明らかにできない事

「あの日」から2年。STAP問題の真実は?
週刊現代 プロフィール

反撃が始まるのか

4月26日には、小保方さんはBPO(放送倫理・番組向上機構)の放送人権委員会に対して、『NHKスペシャル』によって人権が侵害されたとの意見を陳述。'14年に放送された「調査報告 STAP細胞 不正の深層」によって、小保方さんが「ES細胞を盗んで実験したとの断定的なイメージで番組が作られた」と主張した。

もちろん、小保方さんがES細胞を盗んだ疑惑など存在しない。

昨年、理研の研究室からES細胞が何者かに盗まれたと、理研の元研究者が告発。兵庫県警は任意で小保方さんから事情を聞いたものの、容疑者を特定しないまま、捜査を終えていた。5月18日に神戸地検は「事件の発生自体が疑わしい」として、嫌疑不十分で不起訴処分としている。

 

とはいえ、これだけでは名誉回復には程遠い。小保方さんが生活の平穏を取り戻すのはまだまだ先のことだろう。前出の三木弁護士が言う。

「最近、小保方さんに直接会ったのは、『NHKスペシャル』の件でBPOに意見陳述をした際です。委員に意見を述べる場とあって、とても緊張した様子でした。

『あの日』の執筆や瀬戸内さんとの対談で、少しずつ前向きにはなってきました。ただ、まだ精神的なショックから完全には立ち直れておらず、療養しながら生活している状況です。

収入を得るような仕事はしていませんし、今は必死になって次の道を模索している段階です。再び科学者の道へ進もうとしているのかどうか、本人がどう考えているかはわかりません」

小保方さんの受けた心の傷はとてつもなく大きい。だが、寂聴氏と出会ったことで、彼女の前途に一筋の光が差したとしたら、それは救いになるに違いない。

「週刊現代」2016年6月4日号より