
(右)対談では、前髪をアップにし、純白のワンピースに身を包んで登場〔PHOTO〕gettyimageg
日本中を騒がせたSTAP細胞問題の真実はいったい—。手記『あの日』を読んで、寂聴氏は報道を疑い出したという。自身も世間から大バッシングを受け、傷ついた過去のある尼僧による魂の救済。
純白のワンピース
記者会見で公の場に姿を見せてから2年、手記『あの日』を発表してから3ヵ月—。
ついに小保方晴子さん(32歳)が現在の姿を見せて登場し、自らの口で心情を赤裸々に語った。その舞台に選んだのは雑誌『婦人公論』、対話の相手は瀬戸内寂聴氏(94歳)だった。二人の対談が掲載される『婦人公論』は5月24日に全国で発売される。
ことの経緯はこうだ。『婦人公論』(4月26日号)に寂聴氏は、
〈小保方晴子さん。あなたの書かれた新刊『あの日』を読みました〉
という出だしで始まるコラムを寄せた。文章はこのように続く。
〈このままあなたは、あの事件のかげに押しかくされて、もう世の中から消されてしまうのか? それにしてはあんまり可哀そうじゃないかと、かねがねひとり心を痛めていたからです〉
〈あなたの受けたマスコミを通してのもの凄いバッシングには涙がでました。(中略)不幸にもあなたは今、人生のどん底にいます。でも何でもどん底に落ちると、その勢いではね上がるものです。絶望しないで、はね上がってください。日本だけが生きる場所ではない。必ずあなたはよみがえります。私のように〉
寂聴氏にはかつて、自身の文学作品が「ポルノ小説」と批評家たちに酷評され、「子宮作家」と世間から厳しくバッシングを受けて、文芸誌から干された過去がある。