メイウェザー復帰の可能性と50勝目の行方
~2016年後半のボクシング界、3つの見どころ

最大のビッグファイトも近い?
スポーツコミュニケーションズ, 近藤隆夫

メイウェザー復帰?

49勝無敗のまま昨年9月に引退表明したフロイド・メイウェザー(アメリカ)の復帰の噂が流れている。4月30日、ワシントンDCで行われた興行時にテレビのインタヴューに応え、カムバックについて言及したのだ。

「CBS、Showtimeといったテレビ局と話はしてきたし、どうなるかはわからない。復帰するなら報酬は9桁(1億ドル)だ」

プロモーターとしての現状に満足していると前置きしながら、ビッグマネーが動くであろう復帰戦の可能性を否定しなかった。対戦相手候補として、ゴロフキン、6月25日のキース・サーマン(アメリカ)対ショーン・ポーター(アメリカ)の勝者、ダニー・ガルシア(アメリカ)らの名前が挙げられ、ゴロフキンには興味を示さなかったが、ガルシアには好意的な意見を残していた。

(メイウェザーの行くところは依然として大騒ぎになる<左はブローナー、右はポーター>Photo By Idris Erba/Mayweather Promotions)

さらに翌日には、メイウェザー陣営はすでに「TMT 50(The Money Team)」「TBE 50(The Best Ever)」というトレードマークを商標登録したという報道も飛び交った。こんな動きを見れば、節目の50戦目を巨大ビジネスにしたい本人の思惑が見えてくるようでもある。

アメリカ国内では、無敗王者がこのまま大人しく引退するとはもともと考えられていなかった。そんな背景もあり、本人が決断すればカムバック戦への歯車がすぐに動き始めるだろう。早ければ11月頃に再びリングに立つことも考えられる。対戦相手はガルシア、エイドリアン・ブローナー(アメリカ)か、あるいはパッキャオ、カネロとの再戦ではないか。

もっとも、ある関係者は、「テレビ局の重役はメイウェザーが本当にカムバックするとは思っていない」と語っていたことも付け加えておきたい。

本人、周囲ともに50勝目に色気はあり、一応準備はしているが、まだどうなるかわからないというのが真実かもしれない。いずれにしても、カムバック戦が決まれば今年最大級のイベントになることは言うまでもない。それだけに、今後もメイウェザーの一挙一動に周囲は振り回されることになりそうだ。

杉浦大介(すぎうら だいすけ)
東京都出身。高校球児からアマボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターに転身。現在はニューヨーク在住で、MLB、NBA、NFL、ボクシングを 中心に精力的に取材活動を行う。『スラッガー』『ダンクシュート』『アメリカンフットボールマガジン』『ボクシングマガジン』『日本経済新聞』など多数の 媒体に記事、コラムを寄稿している。著書に『MLBに挑んだ7人のサムライ』(サンクチュアリ出版)『日本人投手黄金時代 メジャーリーグにおける真の評価』(KKベストセラーズ)。

※杉浦大介オフィシャルサイト>>スポーツ見聞録 in NY