メイウェザー復帰の可能性と50勝目の行方
~2016年後半のボクシング界、3つの見どころ

最大のビッグファイトも近い?
スポーツコミュニケーションズ, 近藤隆夫

加熱するヘビー級戦線

向こう3カ月の間に3つの重要なヘビー級タイトル戦が開催される。

(ワイルダーの破格の強打は魅力だが、ポヴェトキンは難敵だ)

まず5月21日には、WBC 王者デオンテイ・ワイルダー(アメリカ)が元WBA王者アレクサンダー・ポヴェトキン(ロシア)と指名戦を行う。

この試合の興行権は入札になり、ポヴェトキン側が落札。おかげでワイルダーは過去最高の400万ドル以上の報酬を受け取るが、引き換えに正念場のファイトをロシアで行うことになった。

36戦全勝(35KO)という見栄えの良い成績のパンチャーは、敵地で難敵を倒せるか。これまで常に真価が疑われてきたアメリカ期待の星は、ここでキャリアの分岐点を迎える。

続いて6月25日には、IBF世界ヘビー級新王者アンソニー・ジョシュア(イギリス)が地元ロンドンでドミニク・ブリージール(アメリカ)と初防衛戦で対峙する。ロンドン五輪で金メダルも獲得したジョシュアの母国での人気は凄まじく、短期間に未来のスーパースター候補と呼ばれるようになった。

30歳のブリージールも2012年のロンドン五輪に出場した選手だが、極めて荒削り。ジョシュアの圧勝が予想され、結果だけでなく内容も問われる一戦と言って良い。

WBA、WBO世界ヘビー級王者タイソン・フューリー(イギリス)と前統一王者ウラディミール・クリチコ(ウクライナ)のリマッチは、7月9日にイギリスのマンチェスターアリーナで開催されることが決まった。両者は昨年11月にドイツで対戦し、フューリーが大番狂わせの判定勝利。40歳のクリチコは、文字通り進退をかけてリマッチに臨むことになる。

最近は最重量級戦線が一気に加熱しはじめている中で、これらの3試合が持つ意味は極めて大きい。クリチコ、36歳のポヴェトキンといった古豪が勝ち残ってしまえば、せっかくの盛り上がりもすぐに立ち消えになりかねない。

それだけに、ワイルダー、ジョシュア、フューリーといった次代の主役候補たちが、どんな充実ぶりを見せてくれるかに視線が注がれる。