ポルノグラフィティのギタリストはなぜ「サロン・ド・シマジ」にやってきたのか?

島地勝彦×新藤晴一【第1回】
島地 勝彦 プロフィール

新藤 たしか、五月みどりさんの童貞混浴企画を撮ったのも立木先生でしたよね。

シマジ もちろんそうです。

新藤 嬉しいなあ。あの伝説の企画の写真を撮った立木先生に今日はぼくが撮られるなんて、光栄です。

立木 もう少し原稿料が高い仕事を回してくれればいんだけど、シマジは写真の値段を知らないヤツだからね。いちばん安かったのは1枚2000円だったんだよ。

新藤 それは撮った枚数ではなく使われた1枚あたりということですか。

立木 活版のページが4ページあってね、使われた写真が2枚。だから、合計4000円ももらっちゃったわけ。もう、家は建つは、クルマは買い替えるはでさ、大変だったのよ。

シマジ 真相を話すと、じつは開高健先生に「風に訊け」という人生相談をやってもらったとき、どうしてもタッチャンに文豪を撮ってもらいたくてお願いしたんです。ところが編集部には社内カメラマンが5人もいるし、定席のフリーのカメラマンが4,5人いた。

それに活版ページの場合、社内カメラマンを使うのが常識だったんです。そこをタッチャンにやってもらうとなると彼らの立つ瀬がないわけですよ。仕方なしに、原稿料は社内カメラマンと一緒だといって彼らを説得したんですが、そのあとタッチャンに1枚2000円だということを報告し忘れたんです。

ヒノ 1枚2000円で立木先生に開高先生を撮らせたんですか。それこそ伝説ですよ。

立木 シマジ、お願いだからもうちょっと高い仕事を回してくれ。もう小商いはしたくない。

新藤 そんなことがあってもこうして40年以上も一緒にお仕事されているんですから、きっと特別な関係なんでしょうね。

シマジ どちらかが死ぬまでずっと一緒に仕事したいですね。

立木 勘弁してくれ。

〈⇒第2回 

新藤晴一 (しんどう・はるいち)
ミュージシャン、ギタリスト。1974年、広島県因島市生まれ。ポルノグラフィティとして1999年に「アポロ」でメジャーデビュー以来、「サウダージ」「アゲハ蝶」「ハネウマライダー」などのヒット曲を連発。昨年リリースした10枚目のアルバムもオリコンウィークリーチャートで1位を獲得、全国ツアー「14thライヴサーキット “The dice are cast”」31ヵ所41公演を敢行するなど、日本の音楽シーンを牽引し続ける。現在は着うた配信中。アーティストへの作詞提供のほか、読売新聞のカルチャー面「popstyle」でコラムを、「popstyleブログ」では小説を連載するなど、執筆活動も行っている。5/25(水)には通算43枚目のシングル「THE DAY」をリリースする。
島地勝彦 (しまじ・かつひこ) 1941年、東京都生まれ。青山学院大学卒業後、集英社に入社。『週刊プレイボーイ』『PLAYBOY』『Bart』の編集長を歴任した。現在は、コラムニスト兼バーマンとして活躍中。『甘い生活』『乗り移り人生相談』『知る悲しみ』(いずれも講談社)『バーカウンターは人生の勉強机である』(阪急コミュニケーションズ)『お洒落極道』(小学館)など著書多数。Webで「乗り移り人生相談」「Treatment & Grooming At Shimaji Salon」「Nespresso Break Time @Cafe de Shimaji」を連載中。最新刊『蘇生版 水の上を歩く? 酒場でジョーク十番勝負』が好評発売中!

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著者: 島地勝彦
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