丸山ゴンザレス、メキシコ麻薬地帯に突撃! 激変するドラッグビジネスの最前線でいま何が?

『クレイジージャーニー』裏日記⑥
丸山 ゴンザレス プロフィール

合法化でカルテルはますます儲かる?

「カルテルがチャンスと見ているというのは?」

「ビジネスとして考えている、ということだよ。アメリカだけでなく、メキシコも全面的なマリファナ合法化の方向に傾いている。このまま認められたら、彼らは合法的に土地を取得して、多くの人間を雇用してメキシコをマリファナの一大生産拠点にするつもりだ。

それを実現できるだけの資金や人、栽培ノウハウを持っている。だから、マリファナの合法化はカルテルにきれいな(合法的)資金を与えるだけにすぎないんだ」

高品質のマリファナが大量生産できるとしたら…。私はNYのドラッグディーラーが「品質さえ良ければ高単価であっても売れる」と言っていたことを思い出した。麻薬とは合法、違法にかかわらず品質を求めるものであるのだ。「良質な」マリファナを供給するメキシコのカルテルは、さらなる富を手にすることになるだろう。

また、アメリカが合法化に向かっているのは、マリファナの流通ルートを透明化して、それに課税したいという思惑も見え隠れしている。酒とマリファナは直接リンクするものではないが、すでに合法化されているコロラド州ではアルコールからの税収よりも、マリファナからの税収のほうが上回っているという。

アルコール類も安いものだけが売れているわけではないことを見れば、嗜好品に対して人々が何を求めているのかは明らかだろう。このジャーナリストは次のように締めくくった。

「犯罪組織に資金が流れるのはいいことじゃない。しかし、悪いことばかりじゃないと思うんだ。麻薬栽培の現場で働く人達はただの農夫であって、犯罪に加担している意識はない。そんな彼らを従わせるために銃を持つような連中が減ってくれたら、いい方向にいくように思うんだ」