2020年を待たずに、大学入試問題がどんどん変わり始めた! 現役高校生にも影響大の新たな傾向と対策

石川 一郎 プロフィール

「条件付き記述」と「自由度の高い記述」

昨年12月22日、文部科学省の審議会「高大接続システム改革会議」以来、「高等学校基礎学力テスト(仮称)」と「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」のサンプル問題が公開され、大いに注目を浴びています。

その中で、最も重要な点は、大学入試センター試験が廃止されることによって、これらの新テストの形式はどうなるのかという行方ですが、それは、2つの「記述」式問題を新たに設定するということです。

先ほどの「自分軸」を表現する問題は「自由度の高い記述」です。「各大学個別の独自入試問題」はこのパターンが増えるでしょう。

一方、2020年度からセンター試験に変わって導入される「高等学校基礎学力テスト(仮称)」と「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」では、「条件付き記述」の方が多くなります。表現方法はある程度自由ですが、「事実」と「意見」を切り分けて、「事実」に基づいて書かねばならないという「条件」があります。

今年の九州大学の「地理」の独自入試は、「自由度の高い記述」はありませんでしたが、「条件付き記述」の問題が例年以上多く出題されました。

たとえば、その入試問題の構成は、知識問題が8問、200字の記述が2問、250字の記述の問題が1問、300字の記述の問題が1問でした。記述はすべて「条件付き記述」の問題です。
(2016年九州大学 前期試験 地理大問2から。河合塾のサイトなどから問題を見られます)

さすがに「高等学校基礎学力テスト(仮称)」と「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」は、ここまで記述式問題は多く出題されないでしょうが、知識問題と「条件付き記述」の問題量のバランスをアレンジすれば、九州大学の地理の入試問題は、この2つの新テストを予想することになるでしょう。

そして、2つの新テスト後の「各大学個別の独自入試」は、今回の九州大学の問題に、「自由度の高い記述」を新たに加えたものになるというのは想像に難くないでしょう。