大鶴義丹が選ぶ「人生最高の10冊」
〜不器用な人生を10代から振り返る

高校退学、精神的にも孤絶…

大鶴義丹さんのベスト10冊

第1位『裸のランチ
ウィリアム・バロウズ著 河出文庫 1200円
「ストーリーはないようなもの。いつかそのうち、理解できたらいいなと思い、ページをめくっている気もします」

第2位『はつ恋
ツルゲーネフ著 新潮文庫 370円
年上の令嬢と別荘で出会った主人公の恋のいきさつ。「ロシアの貴族社会という背景が、この物語を成立させています」

第3位『深い河
遠藤周作著 講談社文庫 610円
「闘病生活の中で書き上げられた集大成的な作品。登場する複数の人物に加え、作者自身の人生も掘り下げています」

第4位『無能の人・日の戯れ
つげ義春著 新潮文庫 790円
「子供でも読めるのが漫画のすごさ。『ねじ式』もですが、つげ作品は文学性が圧倒的」

第5位『火宅の人』(上・下)
檀一雄著 新潮文庫 各670円
「堕落した男のロマン。自分もこんな人になるのかと心配したがその通りになったかも」

第6位『ものぐさ精神分析
岸田秀著 中公文庫 876円
「当時より複雑になった現在の心理学では通用しない部分もありますが、優れた古典」

第7位『シャイニング』(上・下)
スティーヴン・キング著 文春文庫 各890円
「映画を何度も視聴。その後、原作を読むと謎だった部分が鮮やかに解け、感動しました」

第8位『友よ、静かに瞑れ
北方謙三著 角川文庫 入手は古書のみ
「日本ハードボイルドの金字塔。状況が同じなら誰にでも起こり得るリアリティがいい」

第9位『存在の耐えられない軽さ
ミラン・クンデラ著 集英社文庫 820円
「恋愛が社会の根幹を揺るがす事件でどうなるのか。日本に置き換えるとさらに面白い」

第10位『ビーチ
アレックス・ガーランド著 アーティストハウス 入手は古書のみ
「旅行仲間はみんな愛読。原作好きからするとディカプリオ主演の映画版は駄作(笑)」

『週刊現代』2016年5月7・14日号より