中国経済、調べてみたらやっぱりウソだらけ!~本当のGDPは、公式発表の3分の1!?

髙橋 洋一 プロフィール

そして2015年のGDPの伸び率は6.9%……かなりゲタを履かせた数字であることは容易に想像がつくが、実は発表前から「発表される数値は6.8とか6.9あたりではないか」という予想が、私の耳にも届いていた。

別に正確かつ実態を表した数字を予想してのことではない。「政治的に装飾された数値」としての数字だ。つまり、経済成長が続いている資本主義社会では、成長率7.0%や6.9%の違いは、さほどではない。この程度なら統計誤差の範囲であり、ほぼ目標達成と胸を張れる数値だ。

しかし中国では、これは多分に政治的なメッセージなのである。

すなわち対外的には、「やや経済成長は鈍化しているけれど、心配しなくてもいい」という、やや願望を込めたメッセージ。そして国内的には、「七%達成はなんとしてもやり遂げる」という強い意志の表明なのである。

が、その中国も、統計のゴマカシもそろそろ限界と見て、今後少しずつ数値を下げてくることは間違いない。日本のメディア、特にNHKを代表とする大メディアは、中国当局の発表をそのまま受けて、「7%成長を割り込むのは実に25年ぶり」などと伝えているが、実態はもっとかけ離れたところにある。

実際のGDPは発表数値の3分の1!?

ここでもう一度、2015年の「中国GDP成長率7%」について検証してみよう。

2015年通期の成長率は六・九%だったが、上半期に限っていえば7.0%を達成。年初に立てた目標に達したわけで、決して低い成長率ではない。

その一方で、中国政府は、2014年11月から翌年8月までの間、五回もの金利の引き下げを行なっている。さらに公共事業も追加で行うなど、景気刺激策に躍起になっていた。7%もの経済成長を達成したとすれば、そこまで景気刺激策を施さなくてもいいはずなのだが……。