2016.04.27
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マイナス金利なのに「不動産崩壊」が始まっていた〜黒田総裁の楽観論に要注意!

週刊現代 プロフィール

海外投資家はもう逃げた

業界内でいま話題になっているのは、メガバンクの「反乱」である。

実は4月から住宅ローン金利が、三菱東京UFJ銀行や三井住友銀行で0・1%、みずほ銀行やりそな銀行は0・05%引き上げられている。

「マイナス金利が始まったことで、金融機関はローンの『格安過当競争』に追い込まれ、収益が悪化していた。金融機関からすれば、日銀のせいでこんな目にあったと怒り狂っていた。

にもかかわらず、黒田総裁が今後もマイナス金利政策を拡大する可能性があるとの意向を示したので、金融機関はいよいよ堪忍袋の緒が切れた。メガバンクが日銀に反乱を起こすべく、金利を引き上げたのではないかと話題になっている」(全国紙金融担当)

マイナス金利の副作用がどれだけのものか、おわかり頂けただろう。

そもそも、日本の不動産市況は前述したようにバブルの真っ最中であり、この熱狂もいつか必ず弾ける。事態は着々と「その日」に向けて歩みを進めているわけで、小手先の金融政策でこの大きな流れは変えられないというのが専門家たちの共通見解なのである。

「不動産価格はすでに昨夏頃に一旦ピークをつけた可能性が高い」と、ニッセイ基礎研究所主任研究員の増宮守氏は言う。

「'15年の日本国内の不動産取引額は、4年ぶりに縮小した。特に、ここ数年活発だった海外資金による日本の国内不動産の取得額が、'15年下期は前年同期比で5割にも満たない水準に激減したのが大きい。

われわれが不動産分野の実務家・専門家を対象に実施したアンケートでは、『東京の不動産価格のピークはいつごろと考えるか』について、すでにピークとする回答が3割近くに達している。『不動産投資市場全体の6ヵ月後の景況見通し』についての回答を見ても、'08年度以来初めて悲観が楽観を上回った」

日本の不動産バブルを牽引してきた海外マネーが「半減」するほどに冷え込んできたのだから、ただ事ではない。実際、すでに足元の現場では不動産の崩壊現象が起こっている。元大京取締役で不動産ジャーナリストの大越武氏は、「湾岸エリアの高級タワーマンションに買い手がつかなくなってきた」と言う。

「タワマンは投機目的の外国人投資家が主な買い手でしたが、ここへきて一気に引いてしまっている。すでに買っていた投資家も、とにかく早く処分したほうがいいと必死に売りに走っている。

実需ではなく投機目的で買われた物件ほど、価格が落ち始めた時にストンと下がっていくとわかっているからです。もう不動産バブルは崩壊寸前。以前は東京五輪の1~2年前に不動産のピークが来ると言われていたが、前倒しして来てしまった」

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