平安時代の「逢う」は、ストレートに「セックスする」ということです! 橋本治が明かす百人一首の楽しみ方

橋本 治

「柿本人麿作」ということで、この歌からは「中年男のわびしさ」が漂って来るように思いますが、本当のところは「誰の作かは不明」です。だからこの歌は「男を待っている女の心境を詠んだもの」と解することも出来ます。

女が男の来るのを待っていて、「なかなか来ないわねエ、今夜は一人で寝るのかしら」と言っている歌だと取って取れないこともありませんが、ほんとにそうですかね?

仕事バリバリで、来る相手もいない。ふと気がついて「山鳥の尻っ尾」を思い出すような女性ビジネスマン向きの歌かもしれません。

ちょっとした心の凝りをほぐす程度の効用は、あるのかも──。