「戦慄の膝小僧」ヴァンダレイ・シウバが再び日本のリングに立つ「真意」

岡田 真理

もう一度、あの興奮を!

RIZIN参戦に対し、シウバには特別な思いがあった。榊原氏の手掛けるプロダクションで戦うことのほかに、理想的なルールの中で戦えることも理由の一つだ。

「今回はグラップリングルールで参戦しますが、本来のRIZINルールというのはグラウンドでのキックや打撃が認められています。それがないと真のMMAではないと私は思っています。これは、格闘技業界の中でも特に優れたルール。間違いなく、世界中のトップファイターたちが参戦したいと思うようになるでしょう。また、ケージではなくリングなのもいい。お客さんも見やすいし、リングのほうが試合をしている雰囲気を作り出しやすい。私はケージよりリングのほうが好きです」

また、PRIDEの時に感じた日本のファンの熱気もまた、今回の参戦での楽しみの一つなのだという。

「日本のファンの前でまた戦えることが嬉しいです。初めてPRIDEに出た時はまだ盛り上がりに欠けていたけど、PRIDEのリングに戻る度にどんどんファンのリアクションが大きくなっていきました。またRIZINでもそんな様子が見られると思うと楽しみでなりません」

ファイターとしての今後の目標を尋ねると、「日本の格闘技を世界一にすること」と即答。それが、シウバが今回復帰する大きな理由だという。

「日本の格闘技の全盛期を築いてきたファイターの一人として言わせてもらえば、日本の格闘界の現状は目も当てられません。大きな格闘技イベントが年に1回大晦日だけというのは、武道発祥の地としておかしいでしょう。もっと盛んに行われるべきです。

日本は私にとって第二の故郷。日本の格闘技を世界一にするために自分が頑張らなければという気持ちでいっぱいです。今回も『はなまるうどん』を食べるのかって? もちろん行くつもりですよ!゛一生無料券゛がまだ有効であることを確認しないと(笑)」

戦いに対するスタンスも変わった。昔はアスリートとして勝利をひたすら追い続けてきたが、今は「格闘技を盛り上げること」に重点を置いて戦っている。

「今、私はマーシャル・アーティストとして、いかに格闘技の魅力を世の中に伝えるか、それをいちばんに考えて戦っています。もちろん勝つに越したことはない。でも、勝っても負けても会場にいたお客さんにすごいものを見たなと思わせるような試合をしていくことが大事なのです。

私の帰りを待っていてくれてありがとう。日本のファンにはまずそう伝えたいですね。第二の祖国に帰ってくることができてとても嬉しいです。トップ Presents RIZIN.1をナンバーワンのイベントにするために、みなさんにもぜひ協力してほしい。SNSなどを使ってどんどんまわりの人に紹介してください。何よりもファンが広めてくれることが、僕らにとっていちばんの支えですから」