名古屋市議の報酬が1455万円に!?
怒りがわいてくる地方議員「ホントの給料」

佐々木 信夫

ニューヨーク市議の報酬の決め方がいい

選挙で選ばれた議員の報酬は、本来選んだ市民が決めるべき事項だ。客観性を担保する意味で専門家による特別職報酬審議会の答申を受ける仕組みだが、今回その手続きも踏んでいない。

議員らの議会改革推進協議会なるインナーサークルで議論してきた。「生活が苦しい」「他都市に比べ低すぎる」との結論を受けての強行突破。

もともと日本の地方議員の報酬は高止まりの感を否めないが、例えば、諸外国はどうか。

名古屋市と人口数が似ているアメリカのシカゴ市では850万円、ヒューストン市で442万円、フィラデルフィア市で800万円、フランスのパリ市は600万円である。これに対し、名古屋市議は2倍以上の報酬額であるという訳だ。

世の中はどうか。勤労者一般は、厚労省の世帯所得調査(2014年)によると、1600万円以上は2.3%、800万円以上でも20.0%に過ぎないとわれる。名古屋市議の報酬は、民間で働く一般の感覚でいうと「2%の金持ち集団」に入ることを意味する。

そうあっていいのか、これは市民に聞くべきではないか。ここは高い安いの水掛け論争を繰り返すのではなく、ひとつの理論的根拠をつくったらどうか。

例えばニューヨーク市では、市議の報酬は政治リーダーの職務と地位に敬意を表す視点から勤労者の平均所得の上位20%のランクを望ましい報酬額としている。

日本円に換算すると1000万円ぐらい。この考え方が一つのメルクマールになるのではないか。

いま日本には47都道府県、790市、928町村(745町、183村)、23特別区の1788自治体があり、そこで働く地方議会の議員数は3万3438名だ。内訳は都道府県2613名、市区1万9576名、町村に1万1249名の議員(2015年)。