ドナルド・トランプ「知られざる私生活」~フロリダの大豪邸で30年仕えた執事が明かす

週刊現代 プロフィール

広いプールがあるにもかかわらず、トランプは水着姿になることはめったにない。泳ぐのが嫌いなのだ。一方、最初の妻だったイヴァナも水着姿になることはなかった。彼女は裸で泳ぐのが好きだった。そんなときイヴァナはセネカルに命じて庭師たちを屋敷の中に閉じ込めたという。

トランプの機嫌を取るのはなかなか大変だが、セネカルはその方法をわきまえている。着陸寸前のジェット機から「トランプの機嫌が悪い」と緊急警告が入ったことがある。セネカルは大急ぎでラッパの吹き手を手配して、トランプが飛行場から屋敷に到着した瞬間に『大統領に敬礼を』という曲を吹かせた。この曲は大統領が公式行事に出席するときに演奏されるものだ。「キング」の機嫌はようやく直った。

トランプの平均睡眠時間は4時間ほど。たいてい日の出前には起き出している。セネカルの最初の仕事は、トランプに新聞の束を渡すことだ。

「それから数時間してトランプ様はカーキのズボンに白のゴルフシャツ、野球帽という恰好で外に出てきます。帽子の色が白であればご機嫌が麗しく、赤の場合は近寄らないのが得策です。

日曜日にはご自分でベントレーを運転して近くのゴルフ場にいらっしゃいます。黒と白のベントレーを毎年交互に乗り換えるのがトランプ流です」

トランプはゴルフの飛距離を自慢するのも大好きだ。しかし、その距離は彼自身が信じているほどのものではないようだ。

「以前、敷地から水路に向けて打ちっぱなしをしました。トランプ様に『いまの飛距離はどれくらいか』とたずねられましたので、『275ヤードくらいでしょうか』と答えました。実際のところは225ヤードほどでしたが……」

実は外国人労働者ばかり雇う

セネカルは'09年に引退するはずだった。しかし、トランプはセネカルを「替えのきかない男」とみなしていた。

「仕事をリタイアしたら、人生もすぐリタイア。死んじまうぞ。来年も君がいることを望んでいる」

トランプにそう言われ、執事の雑務は免除されたが、この屋敷の歴史を知る「番人」として再雇用された。「歴史の番人」として、尾ひれのついたホラ話にうんざりすることもあるそうだ。

「屋敷には子供用のスイートルームがあります。トランプ様のイヴァンカお嬢様も、幼いころはこの部屋を使っていました。このスイートには古い童謡をテーマにしたタイル絵があるのですが、トランプ様はお客人に『この絵はまだ若かった頃のウォルト・ディズニーが描いたものだ』と自慢されるんです」

主人のホラ話に呆れた表情をしていると、「おれがこういう話をするのが気に入らんのか? 本当かどうかなんて誰も気にしないぞ」と大笑いしたそうだ。