向田: soapを贈った人と贈られた人のストーリーをまとめていったり、映画にしたりすることもあり得る。はじめに蒔いた種がぎゅっと詰まっていて健全だったから、すくすく芽がでて、いい枝葉ができてきた。このまま純度が高い状態でやっていければ、自然に広がっていくだろうと思っている。
今回のMessage Soapを生み出す経験を経て、狂気にさらされずとも世の中に何かを生み出すことができそうだという片鱗を感じる。作る過程で苦難があまりなくて、というよりそれ自体もチームのみんなが目撃してくれる安心感もある。本来なら苦しい作業も、楽しくできた。
朝吹: 私にとって創作は、楽しいことだけれど辛いことのほうが多かった。でも長編は大変なのだけれど、楽しい。文学は懊悩しなければならないとか、外圧を自分から作っているところがあったけれど、そこから解き放たれたところがあります。ちょっとずつだけれど。
向田: 真理子さんも変化の時期なんだね。長編を読めることが本当に楽しみ。
朝吹: お互い変化の時期に出会ってこうして話せることが嬉しいね。麻衣さん、これからも声を交換したいです。ありがとう。