植物を植えてもCO2は減らせないって、知っていましたか!?

身近な問題を「地球スケール」で考える
更科 功 プロフィール

進化は情報の伝達ミスで起こる

あなたの顔は、両親の顔に似ている。否定する人もいるだろうが、そんなことをしても無駄だ。きっとかげでは、そっくりの親子だと笑われているにちがいない。そういうことが起こるのは、親から子へと情報(遺伝情報)が伝わるからである。

遺伝情報は親から子へと非常に正確に伝わるが、それでも100パーセント正確というわけではない。この世に完璧なものはないのだから、遺伝情報が伝わるときにもかならず間違いは起きる。この遺伝情報の伝達ミスのおもな原因は「突然変異」である。

 

突然変異には、二通りの運命が待っている。

一つは消えてしまうことだ。たとえば、あなたに突然変異が起きたとしても、もしもあなたに子供がいなければ、その突然変異はこの世から消えてしまう。

もう一つは、人類全体に広まることだ。これを進化という。つまり「情報の伝達ミスが種全体に広まること」を進化というのである。

ABO式血液型にはA型、B型、AB型、O型の四通りがあるが、遺伝子としてはA、B、Oの三通りだ。この三つの遺伝子のどれが消えて、どれが広まるのかはまだわからない。国や地域によってどの血液型が多いかに、かなりの違いがあるからだ。日本ではA型が多いが、O型が多い地域もB型が多い地域もある。ABO式血液型は、いま進化の途中なのだ。

しかしこれは、逆にいえば、A型、B型、AB型、O型の間には、まったく優劣がないということでもある。人類の歴史はすでに長い時間を経過しているので、ほんの少しでも優劣があれば、すでに有利な血液型が世界中に広がっているはずだからだ。

ところで、ある人によると、A型は律儀で几帳面だが行動力はあり、O型は情熱的で大らかだが行動にムラがあるそうである。B型やAB型についても、その性格についてこと細かな説明があるようだ。

だが、それぞれの血液型について、そんなにいろいろな面で性格のちがいがあるのに、それらをすべて合わせたら、優劣がピッタリ等しくなるなんてことがあるだろうか。そんな奇跡的なバランスをたもつように、それぞれの血液型の性格は配分されているのだろうか。なんだか、不自然な話だ。

やはり一番かんたんで自然な説明は、どの血液型のあいだにも、性格の違いはまったくないというものだろう。それなら優劣がないのはあたりまえだからだ。