プロ野球からノンプロへ
〜正田樹、河原純一……男たちの葛藤と、再出発の物語

週刊現代 プロフィール

僕は小さい時から野球選手になりたいと思ったことは一度もなくて、会社員になるのが夢だった。その夢が叶いましたよ(笑)。野球だけで生きてきただけに、それだけの人生で終わりたくなかったんです。『野球が上手い人』というだけの人間には、なりたくなかった」

球団の親会社でサラリーマンになり、どんな業務をするのか。

「実は、まだはっきりとは決まっていないんです。ただ、社長からは野球を通じて地域を盛り上げて欲しいと言われているので、野球教室を運営して、子供たちに経験を伝えたいと思っています。

独立リーグでプレーするなかで感じたのは、教わってきていない選手が実に多いということ。技術的な面だけでなく、野球に対する取り組み方にしてもそう。僕も若い頃は同じだったから、もったいないなと思いました。だからこそ、社長から頼まれた野球事業をやってほしいという話にも興味をもった。子供たちに教えることで、愛媛の野球のレベルが上がり、ひいては地域が盛り上がってくれれば嬉しいですね」

やり残したことを追い続ける者。プロの世界に戻るため、もがき続ける者。新しい道を見つけ、再出発を切った者—。華々しいプロを離れ、ノンプロの世界でひっそりと生きる男たちには、それぞれの物語がある。

「週刊現代」2016年3月12日号より