丸山ゴンザレスが見た「破綻国家」ギリシャの現実〜難民の後を追って、裏路地を行くと…

丸山 ゴンザレス プロフィール

若い男性が多い。彼らに対して、「どこから来たんですか?」「どこを目指すんですか?」とインタビューを重ねた。

彼らが食べている、支援団体から配給された弁当なんかもつまみ食いしてみたが、味付けがされていない、油を絡めただけのパスタがあまりに不味すぎて残してしまった。食べ物ひとつとっても、彼らを取り巻く環境がいかに厳しいものか分かる。

公園内をウロウロと取材していたわけだが、そこで気がついたことがある。難民が少数のグループに分かれて、どこかに出かけていくのだ。

バスを待っているだけで退屈なので、市内を観光でもするのだろうか。そんなことを思いながら彼らに付いて行くことにした。

彼らは5分ほど歩くと狭い路地に入っていく。取材をすれば話してくれるかもしれないが、断られては元も子もない。後をくっついて追いかけていくほうが確実だ。ストーカーや不審者のようで気味の悪いところはあるものの、取材ではよくあることなのだ。

同じ道に踏み込むと一気に雰囲気が暗くなった感じがした。

経済破綻の影響なのか、あるいは民度の問題なのかわからないが、アテネの裏町の荒廃した雰囲気は「不景気です」と言っているようなものだった。とはいえ裏社会の取材を長く続けてきた私からすると、このぐらいの状況のほうが馴染みの空気ともいえる。