大統領選ではトランプおじさんが大人気ですが、アメリカは向こう4年間は内にこもったままでしょう

島地勝彦×加瀬英明 【第4回】
島地 勝彦 プロフィール

加瀬 ところが日本人はどうしても唾液腺と美意識が重ならなかったんですね。それで遣隋使や遣唐使は豚や羊ではなく、梅の苗を持ち帰ってきた。それからお茶と榊。ですから万葉集でいちばん出てくる花は梅なんです。

シマジ なるほど。桜が幅を利かせるのはもっとずっと後で、昔の日本では花と言えば梅のことだったんですね。

加瀬 そうそう。干支の話をもうひとつしますと、ベトナムでは「兎年」がないのをご存じですか。代わりにあるのはなんと「猫年」なんですよ。その話を聞いてすぐ、真相が知りたくて、わざわざベトナム大使館に電話してしまいました。

すると日本語が上手な書記官が出てきて「まことにそうです」という。さらに付け加えて「猫のお蔭で本国は大変助かっています」というんですよ。「どうして?」と訊いたら、「日本では動物愛護の観点から猫を捕まえて三味線を作ることが出来なくなったので、いまはわが国から猫の革を輸出しています。それで大変助かっています」といっていました。

ですからいま新品で売られている三味線の革はほとんどがベトナム製なんでしょうね。おっと、そろそろお暇しないと講演に間に合わない。ではみなさん、ごきげんよう。シマジさん、また飲みましょうね。

シマジ 喜んで。是非また面白い話を聞かせてください。

〈了〉

加瀬英明 (かせ・ひであき) 1936年、東京生まれ。慶應義塾大学経済学部、エール大学、コロンビア大学に学ぶ。「ブリタニカ国際大百科事典」初代編集長(株式会社TBSブリタニカ、67~70年)を経て、77年より福田・中曽根内閣で首相特別顧問を務める。その後、日本ペンクラブ理事、松下政経塾相談役などを歴任し、外交評論家に。シカゴ大学、ペンシルバニア大学などより安全保障問題の講師として招かれるなど、海外での講演活動も多い。『イギリス 衰亡しない伝統国家』『人生最強の武器笑い(ジョーク)の力 ユダヤ人の英知に学ぶ』『なぜアメリカは、対日戦争を仕掛けたのか』『アメリカ・中国・中東は、どうなってゆくのか』など著書多数
島地勝彦 (しまじ・かつひこ) 1941年、東京都生まれ。青山学院大学卒業後、集英社に入社。『週刊プレイボーイ』『PLAYBOY』『Bart』の編集長を歴任した。現在は、コラムニスト兼バーマンとして活躍中。『甘い生活』『乗り移り人生相談』『知る悲しみ』(いずれも講談社)『バーカウンターは人生の勉強机である』(阪急コミュニケーションズ)『お洒落極道』(小学館)など著書多数。Webで「乗り移り人生相談」「Treatment & Grooming At Shimaji Salon」「Nespresso Break Time @Cafe de Shimaji」を連載中。最新刊『蘇生版 水の上を歩く? 酒場でジョーク十番勝負』が好評発売中!

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著者: 島地勝彦
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