大統領選ではトランプおじさんが大人気ですが、アメリカは向こう4年間は内にこもったままでしょう

島地勝彦×加瀬英明 【第4回】
島地 勝彦 プロフィール

ぼくはヒュー・ボートという、のちにコロンビア大学の教授になった人に何度も会って話を聞いたんですが、彼は日本と戦って屈服させたあと、日本をどう処理するかという研究チームの国務省員だったんですね。

そして対日講話条約の第一次案というのが出来るんですが、マッカーサーが日本を占領した後は、それに従って憲法を押しつけるよう命令されたんです。

その第一次案は、日本には永久に軍備を持たせない。軍需産業も許さない。飛行機については民間機でも1機も持つことを許さない、というものだったんです。ですからいまの日本国憲法は、憲法を装った、日本を属国化する「不平等条約」ですよ。

日本人は人がいいから、アメリカが日本のためを思って平和憲法を作ってくれたと信じていますけれども、あれは明らかにアメリカの都合を日本に押しつけたもので、日本のことなんかこれぽっちも思っていません。日本を永久にアメリカの属領にしようという魂胆がみえみえです。

シマジ でもその押しつけ憲法のおかげで戦後70年間、1人も戦争で死者を出していないとは、さすがのアメリカさんも想像しなかったでしょうね。

しかしどう考えても、アメリカのような大国と日本みたいな小国が戦争をしたなんて、歴史上の「喜劇」としか思えません。いつだったか、電車のなかで高校生らしき2人の若者が話しているのを聞いたことがあるんです。「おい、お前、日本がアメリカと戦争したって知ってたか?」「まさか」って。

でも現実に、真珠湾攻撃だってアメリカに情報が筒抜けだったんでしょう?

加瀬 アメリカの情報網は日本軍よりはるかに発達していて、暗号も解読されていました。だから真珠湾が奇襲されることはわかっていた。でも敢えてその事をキャンメルという真珠湾の海軍のトップには知らせなかった。そのくせ虎の子の空母2隻はちゃっかり出航させていたんですからね。

シマジ 日本軍に攻撃されたアリゾナというのは旧型の軍艦なんですよね。

加瀬 そうです。3~4年前のことですが、アメリカの友人がハワイに観光旅行に行きました。真珠湾にはアリゾナ号が展示されていて、降伏文書を調印したミズーリ号もそのまま係留されています。船自体が記念館になっていて、アメリカの現役のオバサンの下士官が案内役で、30人くらいのグループの前で彼女がいろいろ説明したそうです。

彼女が「高射砲で撃ち落とした日本の零戦を引き揚げてみたら、タイヤはアメリカのファイアストン社のものでした」と誇らしげにいうと、アメリカに住む日系2世か3世が彼女に敬意を払った丁寧な英語で「しかしいまやファイアストン社は日本のブリヂストン社の子会社になっていますよ」といったそうです。そしたら急に顔色が青ざめてうつむいちゃったそうですよ。

立木 アッハッハッハ。まるでジョークのような話ですね。