マイナス金利下の資産運用術「買っていいマンション」「買ってはいけない外貨」

週刊現代 プロフィール

新たな貸付先が見つからなければ、マイナス金利で金融機関の収益が悪化する。そうなると今度は逆に貸し渋り、貸しはがしが発生する恐れさえある。すると景気の循環は逆回転を始め、日経平均株価が下がり、ドル高円安という状況を抑制するかもしれない。

「以上のような点を踏まえて考えれば、円安が進んだとしても今年の年末で125円~130円くらいのあいだが適当なレンジでしょう。

今年はすでに下値で115円台をつけた。年間の変動幅は10円~15円程度ですから、そこを基準に考えると125円~130円が円安の限界というわけです。先進国の通貨は安定性が求められ、日銀も急激な変動は望んでいません」(武部氏)

ドル以外の通貨で魅力的な投資先はないのだろうか?

資源高が続いていた数年前までは、オーストラリアやブラジルなどの資源国の通貨が金利も高く安定的な魅力があった。ところが、原油をはじめとした資源が暴落している今、資源国の通貨も軒並み暴落している。

「結局、FRBの利上げテンポ次第ですがドル買いが安心。あとは英国中銀が利上げに動き出していることから英ポンドに注目ですね」(武部氏)

中国をはじめ、新興国経済の失速が著しい。資源国の中には、「通貨の切り下げをする恐れのあるところも出てきた」(武部氏)。しばらくは保守的に米ドルを持つのが正しい選択肢だ。

ブラジル型投信だけはいますぐ叩き売ったほうがいい

投信ランキングで昨年何度もトップに輝いた『日本株アルファ・カルテット』がいま、惨状に見舞われている。

「投資信託の時価にあたる基準価格が、半年前には約8000円だったのが、今年1月には4200円台。300円という高額分配金も人気でしたが、200円に減額になった」(ファイナンシャルプランナーの深野康彦氏)

熱狂は終わった〔PHOTO〕gettyimages

このファンドは、日本株投資に、ブラジルの通貨レアルとの為替取引などを組み合わせて運用するブラジル型投信。高い分配金がウケて中高年が購入に殺到したが、現在は運用難で価格下落が止まらない「暴落投信」と化しているのである。

不調の理由は通貨レアルの急落。昨年1年で約3割(対ドル)も下がる超レアル安の中、モロにあおりを食らっている。

実はいま、レアル安の直撃を受けている投信が続出している。

「数年前に投信界ではレアルの通貨選択型投信が大人気でしたが、これらも総崩れ。中でも、新興国の債券やハイイールド債で運用するタイプのファンドは、債券下落とレアル下落のダブルパンチでやられ、立ち直る気配すらない」(前出・深野氏)