祝!芥川賞受賞
作家・本谷有希子、主婦の目を通して見える世界

特別インタビュー
週刊現代 プロフィール

嵐のピクニック』('12年)も奇抜な発想に満ちた短篇集でした。

あれからベクトルが完全に変わりました。それまでは内面に目を向けて「自分が自分が」という主張を書いていたのが反転して、今は外側に目を向けて書いています。

どうしてそうなったのかというと……、自分に飽きたんでしょうね(笑)。やっぱり結婚したことが大きかったです。

今後作風は大きく変わっていきそうですか。

変化していくことを意識的に選んでいます。アグレッシブに変わっていくつもりなので、作風は今後もどんどん変わっていくと思います。

今回で味をしめたので、今後サンちゃん以上に怠け者の人も書いてみたい(笑)。人は怠けることに罪悪感を抱きがちですけれど、私はもっと大らかでいいのでは、と思っているんです。

(取材・文/瀧井朝世)

もとや・ゆきこ/'79年石川県生まれ。'00年「劇団、本谷有希子」を旗揚げ。'07年『遭難、』で鶴屋南北戯曲賞、'11年『ぬるい毒』で野間文芸新人賞、'13年『嵐のピクニック』で大江健三郎賞、'14年『自分を好きになる方法』で三島由紀夫賞受賞

異類婚姻譚
講談社/1300円

「ある日、自分の顔が旦那の顔とそっくりになっていることに気が付いた。」――結婚4年の専業主婦を主人公に、他人同士が一つになる「夫婦」という形式の魔力と違和を、軽妙なユーモアと毒を込めて描く表題作ほか、「藁の夫」など短編3篇を収録。大江健三郎賞、三島由紀夫賞受賞作家の2年半ぶり、待望の最新作!

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『週刊現代』2016年2月6日号より