大阿闍梨が明かす少年時代「中学校に入ってからは、パチンコ屋さん通いがやめられませんでした。なぜなら…」

島地勝彦×塩沼亮潤 【第3回】
島地 勝彦 プロフィール

シマジ それだけ歩いて運動しているわけですから、腸も動きも活発になるでしょうね。しかも食べるのはおにぎり2個だけでしょう。すぐに消化されて出てきそうです。

塩沼 毎日ほぼおにぎりだけなので、便の色も、おみせしたいぐらいなきれいなんですよ。黄金色というか、黄土色ってやつです。しかも必ず同じ時刻に同じ場所で催すんです。食べる時刻も量も決まっているからですかね。オシッコもそうです。飲む水の量が決まっているからでしょうか。

シマジ 何時ごろに催すんですか?

塩沼 明け方ですね。そうだ、こんなことがありました。まだ初年度のころです。いつもの場所にしゃがんで用を足そうとしたそのとき、普段なら誰もくるはずのない時間に、白装束を着けたおばちゃん2人が錫杖を持って、わたしの目の前に現れたんですよ。

シマジ それはマムシより驚いたでしょうね。

塩沼 しかもそのおばちゃんたちと目が合ってしまった。みないふりしてそのまま通り過ぎてくれればいいものを、あろうことか「あ、行者さんだ!」といってわたしを拝みはじめたんですよ。

一同 アッハッハッハッハ

塩沼 わたしもさすがに困り果てて「すみません、先に行ってください。ここは拝むところではありません。ごめんなさい」って、おばちゃんたちを拝み返しました。

シマジ おばさまたちも、まさか野糞をしている最中とは想像もしなかったでしょうね。千日回峰行にもそんな恐ろしい冗談があったんですね。

塩沼 これも修行の1つだったんでしょうか。あのときは本当に焦りました。

シマジ きっと仏さまのお導きだったんじゃないですか。仏教には「遊戯三昧(ゆげざんまい)」という言葉があるくらいですからね。仏さまが塩沼阿闍梨にイタズラしたんでしょう。

塩沼 そうかもしれませんね。

シマジ 話題を変えましょう。塩沼さんの子供のころの話を聞かせてくれませんか。

塩沼 子供のころは、いたって普通の子でした。ただ、とても貧しい家庭に育ちまして、母親からいつもいわれていた言葉がありました。それは「お前がどんなに偉くなっても、人の下から行きなさい。みなさんにお仕えさせていただくという気持ちだけは忘れてはいけません」ということでした。

立木 いい言葉ですね。シマジはこの言葉をかみしめたほうがいいんじゃないの。

シマジ なるほど、地べたからもの申すという姿勢ですね。わたしもこれからこころして、その姿勢で生きていきたいと思います。