2016.01.14

「コーク一族」米大統領選の命運を握る大富豪ファミリーの正体

古村 治彦

トランプとの浅からぬ関係

2008年の米大統領選挙を勝ち抜いたバラク・オバマ大統領を標的にした、「大きな政府」への反対を標榜するティーパーティー運動は全米で大きな盛り上がりを見せた。

その勢いに乗って、2010年の中間選挙(連邦上院の一部と連邦下院が対象)では、共和党が勝利を収め、特に連邦下院では、共和党が過半数の議席を取り返すことに成功した。この時、共和党にはティーパーティー運動からの支援を受けた新人議員たちが多数誕生した。

このティーパーティー運動は、アメリカ国民の中から自然発生的に誕生したものだと思われていたが、資金提供者としてコーク兄弟の存在が浮上し、全米メディアが彼らに注目した。

コーク兄弟はティーパーティー運動との関係を否定したが、新人議員たちの当選後の宣誓式に三男デイヴィッド・コークが満面の笑みを浮かべて出席したこと、ティーパーティー運動に前述のAFPが資金提供をしていたことなど、状況証拠はすっかり揃うことになった。彼らコーク兄弟は、リベラルなマスコミからは「悪役」認定されることになったのだ。

コーク兄弟は今の時点(2015年12月)ではどの候補者を支援するのか、はっきりと表明していない。現在、共和党内で大統領選挙候補者として最も人気の高いドナルド・トランプは自分の資産を使って選挙戦を展開しているので、コーク兄弟から資金提供を受けてはいない。

それどころか、他の候補者たちに対して、「コーク兄弟からカネを貰いにカリフォルニアに行かれるとのこと、うまくいくことを祈ります。でも、皆さん方は操り人形なのか?」とツイッターを通じて強烈な皮肉を言い放った。

しかし、コーク兄弟が深く関与し、支援しているAFPに勤務していたコーリー・ルワンドスキーという人物がトランプ陣営の選挙対策責任者を務めている。

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