「参院選は圧勝のハズでは…!?」自民党幹部を青ざめさせた二つの世論調査

鈴木 哲夫 プロフィール

消極支持が大半を占めた

「その調査というのは、昨年12月に雑誌メディアが、インターネットで世論調査をする民間の会社に、参院選の投票先などの調査を依頼したものでした」

そう話すのは、自民党中堅幹部。

「中身に愕然としました。調査の中で来年の参院選で自民党に投票すると答えた人は30%後半を示した。そこまでは良かった。ところが、理由を聞いたところ、なんとそのうち80%が『他にいないから』と答えたのです。安倍首相や政権がやっていることへの評価は、たった20%しかないということです。それが実態なんだと、ショックを受けたのです」

つまり、「他にいないから」という「消極的支持」が「自民党に投票する」大半の理由だったのだ。

たとえば、選挙では圧倒的な強さを見せる関東選出の自民党中堅衆議院議員は、年末年始の選挙区内の挨拶回りに精力的に時間を費やしているが、有権者の反応をこう話した。

「回れば回るほど、潜在的な問題が解決されていないことが分かります。安保法制で若いお母さんたちはいまも私に『次の選挙はねえ…』と言い、このところ続いている原発の再稼動についても、ここ1~2年しばらく静かだった反対派の人たちが、再び私に抗議してきます。政権が力づくでねじ伏せてきた問題を、有権者は忘れていないということを実感します」

また、参院選の自民党候補の一人は、去年7月、選挙区を回り始めたころからすでに有権者の反応に気づいたという。

「消極的支持というのはその通りです。会合を主催してもそもそも人が集まらない。支援者との対話でも、安保やアベノミクスは大企業だけ恩恵がある、また社会保障を軽視しているなど批判しか出てこない。なのになぜ内閣支持率が高いのかといえば、、『他にないから』なんです。消極的支持というのは基本は批判的な姿勢だ、と考えたほうがいい。

安倍首相は良かれと思って子育てや介護の施設を作ること、年金低所得者に3万円を配る政策などを打ち出しているんでしょうが、それらが有権者の目には『いかにもな選挙対策のバラマキ』と映っているのが現場で感じることです」