箱根駅伝のタブー「試走問題」にモノ申す! あの悲劇を繰り返すな

女編集者・花房麗子の「箱根裏物語」最終回
花房 麗子 プロフィール

箱根は財政難

前出の小山国夫さんも、1号線を駆け下りてきたところで交通事故にあったという。この碑の写真を撮っている瞬間も、カメラを構える私の髪の毛が翻るほど、車は近くをすり抜けていった。いつ事故が起こっても、まったく不思議はないと思う。それだけでない。

選手たちが走り続ける1号線は、箱根湯本から芦ノ湖までつながる歩道がない。時に応じて右に白線が引いてあったり、左にブロックで仕切られたスペースが出てきたりし、その歩道も途中で何の案内もなく消えたり、対向車線側に切り替わったりする(しかもそこには横断歩道さえない)。

 

前回、書いたように、箱根駅伝に憧れ、1号線を走る市民ランナーはますます多くなっている。そして、こうしたランナーたちに突っ込みかけてあわててよける車の姿をこの連載期間中だけでも私は何度見ただろう。

大平台のヘアピンカーブ手前を通るランナーたち。彼らの足下には歩道らしき歩道はない

もう、関東学連が箱根駅伝の出場大学だけを規制しても、意味はなくなっているのだ。箱根町が箱根駅伝の地として、今後も手を携えていく気があるのならば、せめて箱根湯本から芦ノ湖間にランナーが安心して走れるような道を作ってあげてほしい。

そして、ぜひ皆さんにも、ご協力をお願いしたいと思う。

上の写真は、私のところに昨年末に届いた、箱根町が財政難の窮状を訴える通知。2000万人の観光客を迎えるため、箱根はいっぱいいっぱいの予算を組んでいるのである。そう、箱根町は意外と貧乏なのだ。道ひとつつくるのにも、なかなか苦労しているという事実を知っていただければ幸いである。

(終わり)