9条もアメリカも日本を守ってくれない! そろそろ「国防」についてホンネで話をしよう

いま、真の脅威は何か
伊勢崎 賢治 プロフィール

そして、原子力施設への攻撃は、通常兵器に頼る必要すらありません。国家でなく、単なる集団でもできる。「電源喪失」で済むのです。3・11が、世界に、明確に、広く示唆したヒントです。

今、人類は、そんな〝良識〟など歯牙にもかけない「敵」に直面しているのです。

中国や北朝鮮の脅威にかまっている暇があるでしょうか?

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その新たな「敵」とはもちろん、2001年9.11同時多発テロを契機に表面化したグローバル・テロリズムのことだ。彼らは、国家では考えられない「防犯」と「戦争」の間を自由に行き来する。

犯罪は根絶できないように、この敵は根絶できない。それどころか、戦況は、アメリカが建国史上最長の戦争を戦い、軍事的勝利を挙げられず撤退したアフガニスタンが物語る。

これは、日本にとって対岸の火事か? いや、3.11時の「想定外」は二度と許されないのだ。

伊勢﨑 賢治(いせざき・けんじ)
1957年生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了。インド国立ボンベイ大学大学院に留学中、現地スラム街の住民運動に関わる。2000年3月より、国連東チモール暫定行政機構上級民政官として、現地コバリマ県の知事を務める。2001年6月より、国連シエラレオネ派遺団の武装解除部長として、武装勢力から武器を取り上げる。2003年2月からは、日本政府特別顧問として、アフガニスタンでの武装解除を担当。現在、東京外国語大学教授。プロのトランペッターとしても活動中。著書に『武装解除 紛争屋が見た世界』、『本当の戦争の話をしよう世界の「対立」を仕切る』などがある。