ネットフリックスが起こす現在進行形の革命〜「見放題」時代のテレビ、覇権を握るのは誰か?

西田 宗千佳 プロフィール

ソニーのテレビ関連製品子会社、ソニービジュアルプロダクツTV事業部商品企画部統括部長の長尾和芳氏は「ネット企業とのパートナーシップは、4K時代の大きな変化だ」と話す。

「物理メディアや放送は、フォーマットや規格をガチッと決めて、そこからエコシステムを作るもの。しかしそれでは、ビジネス開始までのリードタイムが長い。配信の場合、ある程度コンセンサスができた段階で動き出せるので、スピード感がまったく違い、事業立ち上がりまでの時間が短い」

これまで、テレビの進化を促してきたのは放送だった。だが4Kについては、必ずしもそういうわけではなくなる。日本では4Kも、その先にある8Kも放送優先のようなイメージを受けるが、海外まで視野を広げると、テレビで見る映像は放送だけではなくなっている。

むしろ、SVODのようなインターネットからやってくる映像を見る機会が増えていく。現在のテレビの仕様は、もはやネットの動向を無視して決めることができない状況だ。そして、ネットフリックスはその最先端にいる。

だからこそネットフリックスは、家電にとってもキャスティングボートを握るような存在になっているのだ。

【*本記事は西田宗千佳『ネットフリックスの時代』からの一部抜粋です】

西田 宗千佳(にしだ むねちか)
1971年福井県生まれ。ネットワーク、IT、先端技術分野を中心に活躍するフリージャーナリスト。著書に、『漂流するソニーのDNA』(講談社)、『暗号が通貨(カネ)になる「ビットコイン」のからくり 』(共著、講談社)、『スマートテレビ』(アスキー・メディアワークス)、『iPad VS. キンドル』(エンターブレイン)、『リアルタイムレポート デジタル教科書のゆくえ』(TAC出版)、『世界で勝てるデジタル家電』『クラウド・コンピューティング』(以上、朝日新聞出版)などがある。小寺信良氏との共同発刊メルマガ「小寺・西田の『金曜ランチビュッフェ』」を毎週金曜日に発行中。